決起会とは
決起会とは、新規プロジェクトの始まりや新年度の開始などにメンバーで達成目標を共有し、その実現に向けてモチベーションを高めるために開かれる集まりです。「キックオフパーティー」や「キックオフミーティング」と呼ばれることもあり、チームワークを醸成するための親睦会と合わせて開催されることもあります。
決起会を開催する主な目的は以下の通りです。
- プロジェクトや会社の達成目標を共有して意識統一を図る
- 連帯感や交流を促して、チームワークを醸成する
- 新たなチャレンジに向けてポジティブな雰囲気とモチベーションを作り出す
これらの効果を得ることで、プロジェクトや組織の目標達成につなげていくための集まりが決起会です。
決起会と飲み会の違い
混同されがちな決起会と飲み会ですが、その開催目的には大きな違いがあります。
決起会はこれから始まる新しいプロジェクトや新年度に合わせて、その目標や意義を全員で共通のものにし、モチベーションを高めることが主な目的になります。一方で、飲み会はメンバーの日頃の頑張りを労ったり親睦を深めることが目的となります。
今後の方針への理解を深め、メンバーのその後の行動を促進するという点で、決起会はより具体的な目的を持っています。
また、新年度などに合わせて全社的な決起会を行う企業もあり、その開催規模もさまざまです。
決起会を行うメリット3つ
決起会には、3つの主要なメリットがあります。
- 組織の方向性を社員に共有できる
- 組織全体のモチベーションアップにつながる
- 組織全体の交流を図れる
ひとつずつ詳しく見ていきましょう。
組織の方向性を社員に共有できる
決起会では、新しいプロジェクトの概要や、新年度に向けた会社の方針がメンバーに共有されます。
それだけでなく、その挑戦に伴う意義や、目標を達成した先に見据えている変化や価値も語られます。
こうした機会を通して、会社の考えや中期的な方針に対するメンバーの理解が促進されることが期待できます。
組織全体のモチベーションアップにつながる
新しいプロジェクトや新年度への方針を共有することは組織全体のモチベーション向上にもつながります。
メンバーは新たな挑戦と、自身の業務の接続をイメージすることができ、具体的な目標に向けて意欲を高めるきっかけになります。
また、企業によっては全社的な決起会/キックオフで表彰式を行うことで、他部署の取り組みや理念の体現例を共有する場にもしています。
組織の理念や仲間の想いと触れ合う機会を創出していくことで、組織の文化が養われ、モチベーションが向上していくことが期待できます。
組織全体の交流を図れる
決起会には、チームや組織全体の交流を深め、エンゲージメントを高めるという効果もあります。
チーム単位の開催であれば、これから一緒に働いていくメンバーが知り合い、打ち解けた状態でプロジェクトを開始できる機会になります。
また、全社単位のものであれば、普段は関わりの少ないような他部署やレイヤーが知り合い、新たな協働を生み出すことも期待できます。
このような効果を念頭に入れながら企画をすることで、決起会にさまざまな意味合いを持たせることができるでしょう。
決起会の準備
決起会にはさまざまな効果を期待できますが、それを実現するためには入念な準備が必要になります。
以下に、準備段階で意識しておきたいポイントをご紹介します。
- 決起会の目的やゴールを決める
- 参加者と日程を決める
- 会場をおさえる
- 進行内容を決める
- 参加者へ案内の連絡をする
ひとつずつ順番に見ていきましょう。
決起会の目的やゴールを決める
決起会の開催にあたって、まず最初に決めたいのは開催の目的とゴールです。
具体的な例としては、
「部署やレイヤーを越えた交流を促して、エンゲージメントを高めたい」
「理念の解像度を高めて、新年度における体現行動につなげたい」
などがあります。
これらの目的が明確になることで、当日に作り出すべき会場の雰囲気や、メンバー内に起こしたい変化がはっきりとイメージできるようになります。
このイメージを実現するためのプログラムやメッセージを盛り込んでいくことで、決起会の完成度は高まっていきます。
また、目的が定まったら、それを言い表すコンセプトの作成にもぜひ挑戦してみてください。
コンセプトは企画段階や制作のタイミングで立ち戻る指針として機能するだけでなく、会全体のイメージを伝えるキービジュアルなどにも使用される重要なアイテムとなります。
参加者と日程を決める
特に、全社的な集まりとして開催する際にはどの範囲まで参加してもらうかをあらかじめ確認しておきましょう。
また、プロジェクト単位の開催についても、例えば他部署のメンバーをどこまで呼ぶかなどの確認はしておいた方がいいでしょう。
参加者が決まったら、最大数が参加しやすそうな日程を検討しながら開催日を決めます。
これらの情報は、確定したタイミングで早めに周知できるようにすると参加率も上がりやすくなります。
会場をおさえる
小規模な決起会を社内で開く際には、適切な大きさの会議室や研修室を予約し、懇親会用の飲食も計画しましょう。
規模の大きな決起会の場合は、ホテルなどの会場を借りて開かれることが多いです。
外部施設を利用する場合は、会場の空き日程やイベントの参加人数、予算、アクセスなどを考慮しながら適切な場所を選んでください。
また、全社的なイベントの場合は装飾やステージ演出(映像/BGM /照明など)にもこだわる例が多くあります。
導入したい演出に見合った設備の有無、使用する場合の料金体系なども確認しておくようにしましょう。
参考サイト:みんなの貸会議室 全店スペース一覧
進行内容を決める
会場やスケジュールの調整と並行して、決起会の内容を決めていきます。
この際に、冒頭で説明した「開催の目的/ゴール、コンセプト」が指針となります。
決起会を通して組織やチームにもたらしたい変化をイメージしながら、それに見合ったプログラムを立てていきましょう。
例えば、
「組織/チームの交流を育むためのクイズ大会」
「理念の解像度を上げるためのコンセプトムービー」
などです。
もちろん、それ以外の一般的なプログラムについても準備を進める必要があります。
挨拶をする人の選定、プレゼンテーションの内容、懇親会の進行、そしてそれぞれの所要時間…。
当日の進行内容が決まったら、準備にかかる時間なども計算して当日のタイムスケジュールを作成します。
ステージ演出などを取り入れる際にはリハーサルの時間も含めることをおすすめします。
参加者へ案内の連絡をする
日程や会場、そしておおまかなプログラムやタイムスケジュールができたら、参加者に案内を出しましょう。
案内には、日時、場所、タイムスケジュール、ドレスコードの有無、連絡先や出欠確認の期限などを明記します。
また、コンセプトを表したイベントタイトルやキービジュアルなどは、案内にも積極的に取り入れていきましょう。
そうすることで当日のイメージが沸きやすくなり、当日への期待感を高めてくれます。
決起会の当日の流れ
決起会の流れはその規模感や企業によってもさまざまです。
以下は、決起会のプログラムの中でも代表的なものになります。
- 開会の挨拶
- 参加メンバーの紹介
- プロジェクト概要の説明
- 質疑応答の時間
- 懇親会
- 閉会の挨拶
ひとつずつ順番に解説します。
開会の挨拶
開会の挨拶は、その集団のリーダーが行うことが一般的です。
プロジェクト単位の集まりであればチームリーダーが、そして全社的な集まりであれば代表が行います。
この挨拶では、プロジェクトや組織方針の概要、その重要性や意義が語られます。
メンバーへの感謝の言葉などと共に伝えることで、全員のモチベーションを高め、共通の目的意識を持って会を始めることができます。
参加メンバーの紹介
プロジェクト単位の決起会であれば、参加メンバーの紹介も加わります。
本人から自己紹介をしてもらい、所属部署や役職、プロジェクト内での役割などを伝えてその後の連携が円滑になるようにします。
また、個人の趣味などにも触れることで人間関係を築く効果も期待できます。
プロジェクト概要の説明
プロジェクトや経営方針の概要を詳しく説明します。
その目的や現状の課題、今後の計画などを明確に伝えると共に、その意義を訴えます。
こうすることで、会社の目指しているビジョンや自身の業務との接続が明確になり、メンバーのモチベーションにもつながりやすくなります。
質疑応答の時間
少人数での開催であれば、質疑応答の時間も設けられます。
これは、プロジェクトに対する疑問を解消し、納得度が高い状態でチームが始動するための大切な機会でもあります。
また、オープンなコミュニケーションを促進することで、発足したてのチームに対する心理的安全性を高める機会にもなります。
素朴な疑問でも歓迎する雰囲気作りをして、一体感が高まるように工夫しましょう。
例えば、想定される疑問とその回答をあらかじめ用意しおくことで、質問が出なかった際に挙げられる一例として活用できます。
懇親会
メンバー同士で親睦を深めるための懇親会を開きます。
多くの場合は飲食を伴い、メンバーが自由に交流できる時間として設計されます。
開催の目的に応じて、チーム対抗のクイズ大会や、他部署の想いに触れられるようなエンゲージメントにつながるコンテンツも用意しましょう。
閉会の挨拶
閉会時間が近づくと、閉会の挨拶が行われます。
一般的には、その中で二番目に役職が高い人物であったり、リーダーに任されることが多いです。
閉会挨拶では、決起会の感想を振り返り、組織やチームへの期待を込めたメッセージを送ります。
参加者への感謝の言葉と共に、具体的な次のステップや行動指針を示すことで、決起会の余韻を日常の業務にもつなげることができます。
決起会を成功させるポイント3つ
エンゲージメントやモチベーションを高める決起会にするには、次の3つのポイントが大切です。
- 決起会を行う目的を明確にする
- 社員同士が交流できる進行を用意する
- 運営チームの役割分担を明確にする
ひとつずつ見ていきましょう。
決起会を行う目的を明確にする
前述の通りですが、決起会を開催する目的やそれによりもたらしたい変化などを明確にイメージしておきましょう。
これらのイメージを明確にしておくことで、会全体の雰囲気やメッセージの解像度が上がり、メンバーの心にも響きやすい時間を演出することができます。
逆に、こういったイメージを持たないままに一般的なプログラムを準備してしまうと、
「長くて退屈な時間だった」
「いつもと同じ内容だった」
などといった不満にもつながりかねません。
モチベーションが高い状態でプロジェクトや新年度に取り組んでもらうためにも、メンバーに何を届けたいかは明確に描いておくことをおすすめします。
社員同士が交流できる進行を用意する
決起会では、プロジェクトのリーダーや会社の代表が一方的に話す場面が多くなります。
そのため、定期的な休憩や、方針共有のあとの交流時間は忘れずに設計しましょう。
メンバー同士のコミュニケーションが活性化することで、普段は知る機会のなかった他部署の想いに触れ、組織やプロジェクト全体へのモチベーションを高めるきっかけにもなります。
運営チームの役割分担を明確にする
少人数規模の開催であっても、担当者の割り振りと連携は明確にしておきましょう。
例えば、全体の進行役、会場の設営担当、懇親会の企画担当、会計担当など、それぞれの役割と連携の仕方をはっきりとさせることで、スムーズな運営につながります。
また、全社的な開催になる場合には運営チームを組んでおくことをおすすめします。
全体の進捗管理、会場とのやりとり、予算管理、各コンテンツの企画、懇親会の企画、映像やデザインなどの制作管理など、規模に応じて把握しておかなければならないものも増えていきます。
複数人で協力しながら、それぞれの担当範囲や情報共有の方法、連携のフローなどを決めておくことで、進捗の抜け漏れを防止しやすくなります。
また、内製に不安がある場合は早い段階でイベント会社に依頼することを検討してもいいかもしれません。
チーム感を高める社内イベントは、Cultiveまで!
決起会は、チームの結束力を高め、新たなプロジェクトや挑戦に向けて士気を上げる重要な機会です。
準備から当日の運営まで、細やかな配慮と計画が必要ですが、プロジェクトや組織全体に大きな影響を与える効果が期待できます。
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