そもそも周年記念動画とは?企業が制作する目的と効果
周年記念動画とは、企業の節目となる周年を記念して制作する映像コンテンツのことです。創業から現在までの歩み、企業の理念、未来へのビジョンなどを映像化し、社内外のステークホルダーに向けて発信します。
主な活用シーンとしては、まず周年記念式典やイベントのオープニング映像があります。会場の雰囲気を盛り上げ、参加者に企業の歴史を印象づける効果があります。次に、社内外へのブランディングツールとしての活用です。企業サイトやSNSで公開することで、企業価値を広く伝えられます。さらに、採用活動での活用も効果的です。求職者に企業の魅力を視覚的に伝えることで、優秀な人材の獲得につながります。
企業が周年記念動画を制作する目的は、主に3つあります。
- ブランドイメージの向上:企業の歴史や実績を映像で示すことで、信頼性と安定性をアピールできます。
- メンバーのモチベーション向上と愛社精神の醸成:自社の歩みを再認識することで、誇りと帰属意識が高まります。
- 企業の歴史を記録してアーカイブ化すること:貴重な資料や証言を映像として残すことで、後世に伝える資産となります。
得られる効果としては、ステークホルダーへの信頼構築が挙げられます。取引先やお客様に対して、企業の継続性と成長性を示すことで、長期的な関係構築が期待できます。また、社内の一体感醸成も重要な効果です。全メンバーが同じ映像を通じて企業の価値観を共有することで、組織としての結束力が強まります。
周年記念は企業にとって特別な節目であり、動画という形で記録することで長期的な価値を生み出します。一度制作すれば、さまざまな場面で繰り返し活用でき、投資に見合う効果が得られるでしょう。
周年記念動画制作の流れ!企画から完成まで
周年記念動画の制作は、以下の5つのステップで進めるのが一般的です。
- ステップ1: 企画立案と目的の明確化
- ステップ2: シナリオ・絵コンテの作成
- ステップ3: 撮影・素材制作の実施
- ステップ4: 編集・音入れ作業
- ステップ5: 試写と最終調整
各ステップでのポイントを押さえることで、スムーズな制作が可能になります。制作期間は通常3〜4ヵ月程度かかるため、式典の日程から逆算して早めに準備を始めることが重要です。
それぞれのステップについて、詳しく見ていきましょう。
ステップ1: 企画立案と目的の明確化
このステップが特に重要であり、のちの工程すべてに影響するため、企画段階でしっかりと方向性を固めることが成功への第一歩です。
まず、制作目的を定めましょう。社内向けなのか、対外向けなのか、あるいは両方を想定しているのかを決定します。次は、ターゲットの特定です。メンバー、取引先、お客様、求職者など、誰に見てもらいたいのかを明確にすることで、メッセージの方向性が定まります。
そして、動画の種類も重要な検討事項です。企業の歴史を紐解くヒストリー動画、式典の様子を収録した記録動画、イベントで流すオープニング動画、企業価値を伝えるブランディング動画など、目的に応じて選択しましょう。
予算の設定も忘れてはいけません。制作の規模や品質は予算によって大きく変わるため、現実的な金額を確保する必要があります。制作スケジュールも式典日程から逆算して設定し、余裕を持った計画を立てましょう。
なお、内製か外注かの判断も初期段階でおこないます。社内にノウハウや機材があれば内製も可能ですが、品質を重視するなら専門の制作会社への外注を検討すべきです。
また、関係者間での打ち合わせも欠かせません。経営層、広報部門、総務部門など、複数の部署が関わることが多いため、初期段階で認識を統一しておくことが重要です。
目的が曖昧なまま進めると、あとで大幅な修正が必要になり、時間とコストの無駄が生じます。この段階で方向性をしっかり固めることが、満足度の高い動画制作につながります。
ステップ2: シナリオ・絵コンテの作成
シナリオと絵コンテは、動画の設計図となる重要な資料です。この段階で完成イメージを具体化し、関係者間で共有することで、認識のズレを防げます。
シナリオは台本とも呼ばれ、ストーリーの流れ、ナレーション原稿、登場人物のセリフなどを文章化したものです。どのような順序で何を伝えるのか、文字で明確にします。
絵コンテは、各シーンを絵やイラストで視覚化し、カメラアングルや演出を具体的に示す資料です。映像の構図や流れを視覚的に確認できるため、完成イメージがつかみやすくなります。
このステップの目的は、関係者全員が同じビジョンを共有することです。言葉だけでは伝わりにくい映像の雰囲気や演出を、シナリオと絵コンテで具体化します。
確認すべきポイントとしては、時系列の流れが論理的か、伝えたいメッセージが明確に表現されているか、動画の長さが適切か、BGMのイメージが内容に合っているかなどがあります。撮影後に「イメージと違った」となれば、再撮影が必要となり、大幅なコスト増につながります。そのため、紙の上で何度でも修正できるこの段階こそが、調整の最適なタイミングです。
外注する場合は、制作会社から提案を受け、複数回の打ち合わせで内容を詰めていきます。要望を明確に伝え、専門家の意見も取り入れながら、最良のシナリオを作り上げましょう。
完成イメージを明確にすることで、のちの工程がスムーズに進み、期待どおりの動画が完成します。
ステップ3: 撮影・素材制作の実施
シナリオと絵コンテに基づいて、実際の撮影や素材制作をおこなう段階です。計画どおりに進めるためには、入念な準備が欠かせません。
撮影が必要な場合は、まずは撮影場所を確保しましょう。オフィス、工場、店舗など、必要な場所を事前に押さえ、撮影許可を取得します。次に出演者のスケジュール調整です。社長や従業員など、登場する人物の日程を早めに確保しましょう。撮影機材の手配とカメラマンの手配も忘れてはいけません。
撮影内容の例としては、社内風景、工場や店舗の様子、社内インタビュー、製品紹介シーンなどがあります。企業の実態を伝える貴重な素材となるため、丁寧に撮影することが重要です。
また、素材制作も重要な作業です。アニメーション、CG、グラフィックデザインといった視覚効果や、BGM制作などの音響素材を準備します。これらは動画の雰囲気を大きく左右する要素となります。
さらに、過去の写真や映像資料の収集とデジタル化も忘れてはいけません。創業時の写真、過去のイベント映像、新聞記事などは、企業の歴史を語るうえで貴重な素材です。古い資料は劣化している可能性もあるため、早めにデジタル化しておきましょう。
撮影は通常1〜2日程度ですが、規模によっては複数日かかる場合もあります。また、天候や出演者の体調など、不測の事態に備えた予備日の設定も検討しておきましょう。
質の高い素材を集めることが、完成度の高い動画につながります。この段階での妥協は最終的な品質に直結するため、十分な時間と労力をかけることをおすすめします。
ステップ4: 編集・音入れ作業
撮影した映像や素材を組み合わせ、一本の動画に仕上げる工程です。ここで動画の完成度が決まるといっても過言ではありません。
編集作業の内容としては、映像のカットとつなぎがあります。不要な部分を削除し、必要なシーンを適切な順序で配置します。この工程では、テロップの挿入も重要です。人物名、役職、年代、重要なメッセージなどを字幕として表示します。トランジション効果により、シーン間の切り替えを滑らかにし、色調補正で映像全体の統一感を出しましょう。
ここでは、音入れ作業も編集と並行して進めます。BGMの選定と挿入では、シーンの雰囲気に合った音楽を選び、適切なタイミングで流します。ナレーション収録では、プロのナレーターに台本を読んでもらい、音声を録音します。効果音も必要に応じて挿入し、臨場感を高めましょう。
多くの場合、仮編集と本編集の2段階で進めます。仮編集では全体の流れを確認し、大まかな構成を固めます。この段階で関係者に見てもらい、方向性が合っているか確認することが重要です。そして、本編集では細部を調整し、完成度を高めます。テロップの位置、BGMの音量、映像の色味など、細かな要素を丁寧に仕上げましょう。
編集ソフトや専門スキルが必要なため、外注する場合はこの工程が制作会社の腕の見せ所となります。経験豊富な編集者は、素材の魅力を最大限に引き出す技術を持っています。
この工程では、特にBGMやナレーションの選択が動画の印象を大きく左右することも覚えておきましょう。明るい音楽か落ち着いた音楽か、男性ナレーターか女性ナレーターかによって、視聴者が受ける印象はまったく変わります。
編集によって素材が一つのストーリーとして生まれ変わる瞬間は、制作過程で最も感動的な場面です。バラバラだった映像や音が統合され、伝えたいメッセージが形になっていきます。
ステップ5: 試写と最終調整
完成した動画を関係者で確認する試写会を実施します。これが制作の最終段階であり、本番前の重要なチェックポイントです。
まずは、メッセージが正しく伝わるかを最優先で確認しましょう。制作目的に沿った内容になっているか、視聴者に意図が伝わる構成かを見極めます。テロップや字幕に間違いがあれば、企業の信頼性を損なうため、誤字脱字がないかの確認も重要です。
続いて、映像や音声に不具合はないかもチェックしましょう。画面の乱れ、音声の途切れ、BGMの音量バランスなど、技術的な問題がないか確認します。全体の尺が適切かも見ておきましょう。長すぎると視聴者が飽きる可能性があり、短すぎると伝えたい内容が十分に表現できません。
軽微な修正であればこの段階で対応可能です。テロップの文字修正、音量調整、カットの微調整などは比較的容易におこなえます。しかし、シーンの追加や大規模な構成変更は、新たな作業が必要となり、追加費用が発生する可能性があることを理解しておきましょう。
この工程では、複数の関係者から事前に意見を集約しておくことが重要です。試写会で初めて意見が分かれると、調整に時間がかかります。経営層、広報、総務など、各部門の要望を事前にまとめておけば、スムーズな承認プロセスが実現します。
試写での承認後、最終調整を経て納品となります。納品形式の確認も忘れずにおこないましょう。DVD、データ納品、YouTubeアップロード用など、使用目的に応じた形式で受け取ります。
試写で最終確認をしっかりおこなうことで、安心して本番で使用できる動画が完成します。この段階での丁寧なチェックが、周年記念式典の成功につながります。
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印象に残る周年記念動画を制作する8つのポイント
周年記念動画の制作を成功させるには、いくつかの重要なポイントを押さえる必要があります。ただ動画を作るだけでなく、視聴者の心に残る内容にすることが重要です。
以下の8つのポイントを意識することで、効果的な動画制作が可能になります。
- 制作目的とターゲットを明確にする
- 予算と制作期間を確保する
- 配信媒体と活用シーンを事前に決める
- 時系列を意識したストーリー構成にする
- 社長やメンバーのインタビューを取り入れる
- 視聴者を飽きさせない演出を工夫する
- 企業の理念やメッセージを効果的に伝える
- プロフェッショナルな品質にこだわる
それぞれの内容について、具体的に見ていきましょう。

制作目的とターゲットを明確にする
何のために動画を作るのか、誰に見てもらいたいのかが明確でなければ、効果的な動画は作れません。
制作目的の例としては、モチベーション向上、ブランドイメージの向上、採用活動への活用、取引先への信頼構築などがあります。これらの目的によって、動画の内容は大きく変わります。
ターゲットも具体的に設定しましょう。社内メンバー向けなのか、取引先向けなのか、お客様向けなのか、求職者向けなのか、あるいは地域社会に向けたものなのかを明確にします。
目的とターゲットによって、動画の内容、トーン、長さが大きく変わることを理解しておきましょう。
例えば、社内メンバー向けなら社内の雰囲気や仲間意識を重視した温かみのある内容が効果的です。対外向けなら、企業の強みや実績をアピールし、信頼性を伝える構成が適しています。
目的が曖昧だと、誰にも刺さらない中途半端な動画になってしまうリスクがあります。「社内メンバーにも取引先にも求職者にも見てもらいたい」と欲張ると、メッセージが散漫になり、どの層にも響かない結果となりかねません。
何のために、誰に向けて作るのかを明確にすることが成功の第一歩です。この基本を押さえることで、制作の方向性が定まり、効果的な動画が実現します。
予算と制作期間を確保する
周年記念動画の制作には、十分な予算と時間が必要です。質の高い動画を作るには、適切なリソースの確保が欠かせません。
一般的な費用相場は50~150万円程度ですが、内容や品質により大きく変動します。シンプルな構成で撮影も最小限なら50万円程度で収まることもありますが、本格的な撮影やアニメーション制作を含めれば150万円以上かかることもあります。
制作期間の目安は3〜4ヵ月程度です。企画から完成まで、各ステップに十分な時間をかける必要があります。急ぎすぎると、クオリティが犠牲になったり、関係者の確認が不十分になったりするリスクがあります。
予算が限られている場合は、構成をシンプルにして制作工程を減らす、撮影を最小限にして既存の写真や資料を活用する、素材を自社で提供して制作会社の負担を減らすなどの工夫により、コストを抑えられます。
また、式典の日程から逆算してスケジュールを組むことの重要性も忘れてはいけません。式典が3ヵ月後なのに動画制作を始めていなければ、かなり厳しいスケジュールとなります。理想的には半年前から準備を始めるべきです。
急ぎの対応には割増料金がかかる制作会社も多くあります。余裕を持ったスケジュールを組まないと、クオリティが犠牲になったり、追加費用が発生するリスクがあることを認識しておきましょう。
なお、経営層への稟議や承認プロセスも考慮しておかなければなりません。予算確保には時間がかかることが多いため、早めに動き出すことをおすすめします。計画的な予算確保とスケジュール管理が、質の高い動画制作を実現する基盤となります。
配信媒体と活用シーンを事前に決める
動画をどこで、どのように使うかを事前に決めることは、制作の方向性を定めるうえで非常に重要です。配信先によって最適な動画の形式が異なるからです。
主な配信媒体としては、まず式典会場の大型スクリーンがあります。多くの参加者に一斉に見てもらう場での上映です。社内イントラネットでの共有も効果的で、全員がいつでも視聴できる環境を作れます。企業サイトへの掲載により、対外的にも企業の歴史や理念を伝えられます。
また、YouTubeやSNSでの公開も検討しましょう。Facebook、Instagram、LinkedInなど、各プラットフォームの特性に合わせた配信が可能です。展示会のブースでの上映も、来場者に企業を印象づける有効な手段となります。
活用シーンも多岐にわたります。周年記念式典のオープニング、社員総会での上映、新入社員研修での活用、営業ツールとしての利用、採用説明会でのプレゼン、取引先への配布など、さまざまな場面で活用できます。
ただし、配信媒体によって最適な動画の長さやフォーマットが異なることを理解しておきましょう。SNSなら1〜2分程度の短い動画が適しており、式典なら3〜5分程度でしっかりと内容を伝える構成が効果的です。
そのため、複数の媒体で使う場合は、尺違いのバージョンを複数作成することも検討しましょう。フルバージョン、短縮版、SNS用など、用途に応じた編集をおこなえば、それぞれの場面で最適な形で活用できます。
こうしたことを事前に決めておかないと、あとから「この媒体では使えない」という事態になりかねません。配信先を明確にすることで、目的に合った最適な動画を制作できるようになります。
時系列を意識したストーリー構成にする
周年記念動画では、時系列の流れが重要な役割を果たします。企業の歴史を語るうえで、時間の流れに沿った構成は視聴者の理解を助けます。
基本的な構成は、過去、現在、未来の3部構成です。過去では創業期や歩みを振り返り、現在では現状や実績を示し、未来ではビジョンや展望を語ります。この流れが企業のストーリーを自然に伝えます。
時系列が乱れると、視聴者が混乱し、メッセージが伝わりにくくなってしまいます。「現在の話をしていたと思ったら急に創業期の話に戻る」といった構成では、視聴者は内容を追いきれません。
また、ストーリーに起承転結を持たせることで、視聴者を最後まで引き込めます。起では企業の始まりを示し、承では成長の過程を描き、転では困難や転機を紹介し、結では現在の成功と未来への決意で締めくくります。
具体的な構成例としては、創業時の苦労から始まり、成長の過程を示し、困難の克服を語り、現在の成功を紹介し、未来への決意で締めるという流れが考えられます。
時系列を守りつつ、重要なエピソードを効果的に配置することがポイントです。すべての出来事を網羅する必要はなく、企業の成長を象徴する重要な場面に焦点を当てることで、印象的なストーリーが完成します。
なお、最後に未来の展望を語ることで、「これからも続いていく」という期待感を持たせる効果があります。過去と現在だけで終わらず、未来に向けたメッセージで締めくくることで、前向きな印象を残せます。
時系列を意識した構成により、企業の成長ストーリーが視聴者の心に残る動画となるでしょう。
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社長やメンバーのインタビューを取り入れる
インタビューを取り入れることで、動画に説得力と親近感が生まれます。実際の人物が語ることで、文字や写真だけでは伝わらない感情や熱量が視聴者に届きます。
登場させるべき人物としては、まず創業者や社長が挙げられます。企業のトップが直接語ることで、メッセージの重みが増します。役員や古参メンバーの証言も貴重です。長年企業を支えてきた人々の言葉には、歴史の重みがあります。
一方で、若手の声も効果的です。未来を担う世代の視点を加えることで、企業の継続性と成長性が伝わります。場合によっては、取引先の方にも登場してもらい、外部からの評価を示しましょう。
インタビューで語るべき内容は多岐にわたります。創業の想い、苦労したエピソード、印象的な出来事、企業理念への共感、未来への期待など、それぞれの立場から語ってもらいます。
特にメンバーが登場することで、社内に一体感が生まれ、対外的には企業の人間性がアピールできます。「この会社には素晴らしい人たちが働いている」という印象を与えることができます。
なお、インタビューの撮り方にもコツがあります。自然体で話してもらい、台本どおりではなく本音を引き出すことが重要です。あまりに作り込まれた発言では、真実味が失われてしまいます。
生の声を届けることで、視聴者の心に響く動画になります。人の言葉には、どのような演出よりも強い説得力が生まれるでしょう。
視聴者を飽きさせない演出を工夫する
動画の長さが数分になる場合、単調な構成では視聴者が飽きてしまうリスクがあります。最後まで集中して見てもらうには、演出の工夫が必要です。
飽きさせない演出の工夫としては、まずテンポのよい編集が挙げられます。シーンの切り替えをリズミカルにおこない、停滞感を与えないようにしましょう。一つのシーンを長く見せすぎると、視聴者の注意が散漫になります。
また、BGMの効果的な使用も重要です。シーンに合った音楽を選び、感動的な場面では壮大な音楽、楽しい場面では明るい音楽というように、映像と音楽を調和させます。
さらに、アニメーションやグラフィックの挿入により、視覚的な変化を加えることも効果的です。統計データをインフォグラフィックで表現したり、企業の成長を図やグラフで示したりすることで、情報が伝わりやすくなります。
実写とイラストの組み合わせも、変化に富んだ構成を生み出します。すべて実写映像だと重くなりがちな内容も、部分的にイラストやアニメーションを挟むことで軽やかな印象になります。
加えて、ナレーションとインタビューの使い分けも考慮しましょう。ナレーションだけが続くと単調になり、インタビューばかりでも冗長になります。両者を適切に配分することで、メリハリのある構成が実現します。
特に若い世代に向けた動画では、テンポの速い編集やポップな音楽などスピード感のある展開が好まれることがあります。
一方で、落ち着いた雰囲気が求められる場合は、じっくり見せる演出が効果的です。創業者の語りをゆっくり聞かせる、歴史的な写真を丁寧に見せるなど、内容に合わせた演出を選択します。
このように、ターゲットに合わせた演出の選択が重要であることを常に意識し、最後まで見てもらえるよう、視聴者の興味を引き続ける工夫を取り入れましょう。
企業の理念やメッセージを効果的に伝える
周年記念動画は、企業の理念やメッセージを伝える絶好の機会です。この特別な節目だからこそ、あらためて企業の存在意義を問い直し、未来に向けたメッセージを発信する価値があります。
伝えるべき内容としては、まず企業理念が挙げられます。企業が大切にしている価値観や信念を明確に示します。また、経営ビジョンも重要です。企業がどこに向かおうとしているのか、未来像を語ります。
社会的使命や、企業が社会に対して果たすべき役割も伝えるべき内容です。お客様への約束、提供する価値や品質へのこだわりも明示します。メンバーへの感謝も忘れてはいけません。企業を支えてきたメンバーへの謝意を表現しましょう。
こうしたメッセージの伝え方には工夫が必要です。冒頭や締めで明確に言語化する方法があります。社長が直接語りかけたり、ナレーションで明示したりすることで、メッセージを確実に届けられます。
また、エピソードを通じて間接的に示す方法も効果的です。具体的な行動や事例を紹介することで、理念が実践されている様子を視覚的に伝えられます。インタビューで語ってもらう方法も、自然な形でメッセージを届けられる手段です。
この場合は、押し付けがましくならないよう、自然な流れのなかで伝えることを意識しましょう。理念を繰り返し強調しすぎると、かえって視聴者は距離を感じてしまいます。
周年という節目だからこそ、改めて企業の存在意義を問い直し、未来に向けたメッセージを発信する意義があります。「なぜこの企業が存在するのか」「これから何を目指すのか」を明確にすることで、ステークホルダーの共感を得られます。
社内向けには理念の再共有となり、メンバーが改めて自社の価値観を確認する機会となるでしょう。そして、対外向けには企業価値のアピールとなり、信頼性や魅力を伝える手段となります。
企業の核となる想いを動画に込めることで、視聴者の共感を得られる、心に残る作品が完成します。
プロフェッショナルな品質にこだわる
周年記念という特別な節目だからこそ、動画の品質にこだわるべきです。品質の低い動画は、せっかくの機会を台無しにし、企業イメージを損なうリスクすらあります。
プロフェッショナルな品質とは、映像の美しさ、音声のクリアさ、編集の滑らかさ、全体の統一感を指します。画質が粗かったり、音声が聞き取りにくかったり、編集が雑だったりすれば、内容がどれだけよくても視聴者の印象は悪くなるでしょう。
自社制作でも一定のクオリティは出せますが、限界があることも事実です。最近のカメラや編集ソフトは高性能になっており、ある程度の品質は確保できます。しかし、プロの仕上がりと比べると、やはり差が出る部分もあります。
そのため、限界を感じた場合は、専門の制作会社への外注を検討しましょう。外注のメリットとしては、まず高品質な機材が挙げられます。プロ仕様のカメラ、照明、音響機材により、格段に美しい映像と音声が実現します。そして、豊富な経験とノウハウも大きな強みです。制作会社は多くのプロジェクトを手がけており、効果的な演出や構成を熟知しています。
また、客観的な視点からの提案も期待できます。社内の人間だけでは気付かない改善点や、よりよい表現方法を提案してくれます。
特に対外的に配信する場合や、式典で大勢の前で上映する場合は、プロの力を借りることを強くおすすめします。多くの人の目に触れる動画だからこそ、品質には妥協すべきではありません。
予算が限られている場合でも、制作会社と相談しながら最適なプランを見つけることが可能です。「この部分は自社で対応するので、ここだけ外注したい」といった柔軟な依頼も、多くの制作会社は受け入れてくれます。
高品質な動画は企業の信頼性を高め、長く価値を持ち続ける資産となります。周年記念動画は、一度作れば今後何年にもわたってさまざまな場面で活用できます。長期的な視点で考えれば、品質への投資は十分に価値のあるものです。
周年記念動画制作の制作はCultiveにご相談ください!
周年記念動画は、企業の歴史と未来をつなぐ重要なツールです。適切な準備と計画により、メンバーのモチベーションを高め、ステークホルダーとの信頼関係を深める効果的な動画を制作できます。
本記事で紹介した制作の流れやポイントを参考に、自社に最適な周年記念動画を実現してください。企画から完成まで、各ステップで重要なポイントを押さえることで、期待以上の成果が得られるはずです。
もし周年記念動画の制作でお悩みなら、ぜひCultiveにご相談ください。豊富な実績と専門知識を持つプロフェッショナルチームが、企業の想いを形にする最高の動画制作をサポートします。
企画立案から撮影、編集、納品まで、一貫したサービスで高品質な周年記念動画をお届けします。予算やスケジュールに応じた柔軟な対応も可能ですので、まずはお気軽にご相談ください。特別な節目にふさわしい、印象に残る周年記念動画を一緒に作り上げましょう。



































