withコロナ時代における採用イベントの成功事例

2023.03.28
withコロナ時代における採用イベントの成功事例

未来を担う人材との出会いは、会社の将来的な成長のためにも欠かせない条件となります。その人が持つ経歴やスキルだけではなく、会社の理念に深く共感し、共に働いてワクワクできそうな人を採用することでチームにとっての好影響も期待できます。

新型コロナウイルスの影響は、採用市場にも大きな変化を及ぼしました。従来のような大勢を集める採用活動は難しくなり、多くの企業が新しい採用の形を模索して実践しました。

この記事では、withコロナにおける採用イベントの例をご紹介いたします。

今の社会形態に対応した自社らしいイベントを行い、可能性ある人材との出会いを創出しましょう。

採用イベントとは?

採用イベントは、企業と求職者の接点を設けるために開催されるイベントのことです。企業側にとっては自社の事業内容や経営理念、求める人物像などを求職者に知ってもらい、共に新たな価値創出ができそうな人材との出会いを図る場です。そして求職者にとっては、自身のスキルや経験だけでなく、働くためのモチベーションや将来の展望を踏まえて共感できる企業を探している場でもあります。

この採用イベントでどのような人材と出会えるかによって、企業の未来が運命づけられると言ってもいいでしょう。そのため多くの企業が、各成長フェーズに合わせた人材に出会えるように採用イベントの参加・企画をしています。

2010年ごろまでは、多くの求職者の中から有望な人材を企業側が選ぶ「買い手市場」でしたが、現在では逆転傾向にあります。新型コロナによる社会的影響や働き方の変化、少子高齢化による労働人口の減少などにより、求職者側が就職先を選ぶ「売り手市場」になっています。

この変化に対応し、魅力的な人物との出会いを逃さないためにも、採用イベントへの新たな打ち手を考えることは重要性を増しています。

採用イベントの種類

採用イベントには大きく分けて自社開催型か合同開催型の2つの種類があります。

それぞれのタイプに応じて、開催例もいくつかありますのでご紹介します。

自社開催型

文字通り、企業が個別で行う採用イベントになります。以下のような開催パターンがあります。

① 個別の企業説明会

企業が単独で開催する説明会を指します。事業内容や求める人物像を詳しく説明できるメリットがある反面、知名度のまだ低い企業にとってはいかに集客するかがカギとなります。

② セミナーイベント

主に新卒採用の現場で開催されます。説明会と異なる点としては、社員との座談会やワークショップが設けられるところです。合同型と比べて自社にフィットする人材を集めやすいというのが大きなメリットになります。セミナー開催の告知に力を入れることで、マッチ率の高い人々を集めることができます。

③ ミートアップ型イベント

主に交流会のようなスタイルで開催される採用イベントを指します。社員と候補者の交流が大きな目的となっており、正式な採用イベントとは違うカジュアルな雰囲気で行われます。社員の人柄や “生の声” に触れることで、会社の魅力や社風をアピールできる機会となります。

主には、転職を検討しているキャリア向けに開催されることが多いです。

④ インターンシップ制度

新卒採用において、主に大学3年生に向けて行われる就業体験です。数日程度の短期タイプや1ヶ月以上に渡る長期タイプもあります。

短期の場合、セミナーやワークショップを通して業務の擬似体験をしてもらったり、職場見学などを行うのが一般的です。長期のインターンシップでは実際業務の一部を担うことも多いため、有償で参加を募る例も多くあります。

実際の業務に近い形でその会社を知れるため、ミスマッチ防止などの効果が期待されています。

⑤ オリエンテーション

主に新卒採用において面接の前段階で行われ、会社の説明や交流を計るものです。オリエンテーションは、企業側の採用担当者数名と、学生数名によるグループ形式で行われるのが一般的です。説明会などに比べて、より近い距離で社員と交流を持ってもらうことが目的となります。企業にとっては、よりリアルな学生の反応を確かめられるというメリットがあります。

合同開催型

① 合同企業説明会(全業界対象)

複数の企業が合同で行う説明会の中で、全業界を対象としているタイプのものです。新卒・中途採用の両方で行われます。

少ないときは数十社から、多いときだと100社を超える企業が参加します。それだけに集まる求職者の数も増えるため、より多くの出会いが期待できます。反面、他の参加企業といかに差別化してアピールするかが難しくなってきます。また、自社にフィットしやすい学生を特定しづらいという難しさもあります。

② 合同企業説明会(業界限定型)

特定の業界や職種に限定された合同説明会のことです。こちらも新卒・中途採用の両方で行われます。

イベントに参加できる企業が特定の業界に限られるため、参加する求職者も業界への志望度が高くなります。その反面、同業他社と比較される中でいかにアピールできるかがポイントになってきます。

③ 学部・学科限定型の説明会

大学などの教育機関における合同説明会の一種です。理系などの専門性の高い分野において、学部・学科を限定して行われます。主に、ITエンジニアなどの技術職や研究職を中心に開かれます。

他の説明会と大きく異なるのは、参加する学生も相応に知識を持っているという点です。専門的な質問を受けることも多いので、企業側も知識を持った担当者をアサインするなどの準備が必要です。

④ 学校訪問説明会

主に新卒採用で行われている個別企業説明会になります。大学などの教育機関に企業が訪問して、個別に学生への説明を行います。呼ばれる企業数に限りがあるため、学校と企業の関係性がカギとなります。その学校の卒業者が社員に多かったり、過去の採用実績が多数あるなど、強固な関係性があれば毎年の開催も期待できます。

採用確度の高い母集団を獲得するには

やみくもに求職者にアプローチしても採用は効果的に働きません。採用確度の高い母集団を形成するために重要となるポイントをいくつかご紹介します。

自社の求める人物像=ペルソナを描く

最初のステップとして欠かせないのが、求める人物像を明確化することです。いくら採用イベントに参加して大勢の求職者にアピールしても、応募者が条件にマッチしていなかったらそこにかけたコストが無駄になってしまいます。まずは今、自社が必要としているスキルや経験が何なのかを洗い出しましょう。そして、それらを有しているような人物像=ペルソナを描くことで、より効率的にアプローチすることができます。

希望人材のペルソナに合わせた合同イベントに参加

求める人材の要件が洗い出せれば、そういう人がより集まりそうなイベントを選択することができます。適合しそうなイベントから優先的に参加することで採用コストの軽減にもなります。

既存媒体やインターネットを活用したPR活動

求職者へのアプローチ方法はリアルイベントだけではありません。求人情報を扱うサイトや雑誌、SNSなども有力な手法になります。他にも、自社サイトやリファラル採用など数多くの方法があります。各媒体に応じてユーザー層の特徴が出てきます。希望人材のペルソナに合わせたチャネルを選択できれば、アプローチ効果の向上が期待できます。

ユニークな自社採用イベントの開催

多くの企業が独自の単独採用イベントを行い、求職者へのアプローチに成功しています。新型コロナの影響だけでなく、働くことへの価値観も変容している時代において、いかに自社への興味を集めるかというのが有望人材獲得には欠かせません。

ユニークな採用イベント例として以下のようなものが挙げられます。

 ─ 伊勢半グループの「顔採用」

化粧品ブランドを取り扱っている伊勢半グループが行い、話題となった採用方法です。容姿が美しい人を採用するという意味ではなく、応募者に普段通りのメイクをしてきてもらい、ありのままの自分を表現してもらうという採用方法です。通常、面接時には就活メイクをするのが一般的とされている中で、化粧品ブランドらしいユニークな取り組みで話題となりました。また、SNSからの応募を受け付けたことも効果を呼び、エントリー数は前年と比べて倍増したと言われています。

 ─ チームラボの「実績採用」

心踊るクリエイティブと空間演出を手がけるチームラボの採用方法です。エントリーシートの提出不要・卒業時期不問とする採用形式で、求職者の制作物や制作例だけで採用を判断するというものです。クリエイティブな即戦力を求めていることや、実力さえあれば即活躍できるというメッセージが伝わり話題となりました。

 ─ 面白法人カヤックの「いちゲー採用」

面白法人カヤックの行った採用方法も話題となりました。「ゲームの上手さで内定を出す」と宣言し、応募者がこれまでにゲームに費やした時間や実績、ゲームに対する熱意を評価するという採用方法です。ゲーム開発をはじめとする様々なクリエイティビティを扱う会社ならではの手法に、マスコミも注目し効果を上げました。

 

このように、ユニークな自社採用イベントを開催することは、その会社の風土や価値観を採用候補者や世間に訴求する効果を持ちます。そこで集客できた候補者たちは自社への共感度やマッチ率も高いことが期待できます。

withコロナ時代はオンライン型がトレンド

新型コロナの影響により、従来の採用イベントの多くが形を変えることを余儀なくされました。大人数が集まる合同型のイベントは開催が難しくなり、代わりにオンライン型へと切り替わりました。

ここでは、オンライン型の採用イベントの例をご紹介します。

オンライン合同説明会

リアル型の合同説明会とは異なり、全国の求職者を対象とできることがメリットです。より幅広い人材と出会えるのが魅力となっています。その一方で、オンラインでいかに自社の魅力を伝えるかという難しさもあります。表示する資料などに工夫を凝らして、他社との違いをアピールしましょう。

オンライン企業説明会

企業が単独で行うオンライン説明会です。動画上映やウェビナー型など様々な形式があります。実施する企業の中にはLINEでの事前予約を可能とする例もあり、オンラインならではの参加しやすさを利用して母集団獲得に繋げています。職場の様子をカメラで映したり、ウェビナー内で小グループに分けて質疑応答をしたりと、オンラインの距離を感じさせない工夫も取り入れると効果的です。

オンラインインターン

インターン生に出社してもらわずに在宅で業務をしてもらう形式です。通勤のための立地的条件がなくなるため、幅広く募集をかけられるのがメリットとなり、学生にとっても自宅から参加できるのが魅力となります。労働時間や業務進捗の管理に工夫する必要はありますが、在宅ワークが当たり前となった現代においては、自社の働き方の多様性をアピールできる手法でもあります。

 

この記事ではwithコロナにおける採用イベント事例をご紹介しました。いかがでしたでしょうか?

魅力的な求職者との出会いは、会社の将来を左右する重大なマターです。会社が実現していきたいビジョンやミッション、社員に求めるバリューなどと紐付けながら、そこにマッチする人材を獲得しましょう。

採用イベントを開催したい、イベントに参加したいけどどうすればいいか分からない。

そんな方々の参考になれば幸いです。

 

この記事を書いた人

小名木 直子
小名木 直子

Producer

オリジナルウェディングのプロデューサーとして多くのイベント企画に携わる。小人数〜200人規模のイベントを得意とする。職場の中でどれだけ心が動く瞬間があるかで人生の幸福度が変わることを実感し、多くの人にCultiveのサービスが届くようWEBサイトの監修も担う。

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