新入社員歓迎会を開く目的
新入社員歓迎会は、新入社員が会社に馴染みやすくするきっかけを持つイベントです。飲み会として交流を楽しむだけではなく、新入社員と既存社員の双方にとって多くのメリットがあります。
具体的には、以下の3つの目的のもと、歓迎会は開催されます。
- 新入社員の不安や緊張を和らげる
- 社内のコミュニケーションを活性化させる
- 会社への帰属意識を高め、早期離職を防ぐ
新しい環境に飛び込む新入社員は、大きな期待と同時に不安を抱えています。歓迎会は、リラックスした雰囲気で先輩社員と交流し、人間関係を築くよい機会です。
歓迎会をきっかけに新入社員が安心感を得られれば、仕事へのモチベーションを高められるでしょう。また、部署や役職を超えた交流はチームビルディングを促進し、円滑な業務遂行にもつながります。
会社全体で歓迎の姿勢を示すことで、新入社員のエンゲージメントを高め、早期離職の防止にも効果が期待できます。
新入社員歓迎会の基本準備チェックリスト
新入社員歓迎会を成功させるためには、事前の丁寧な準備が欠かせません。主に以下の4つのステップで進めるとスムーズです。
- 日程と会場を選ぶ
- 参加者の予算と会費を決める
- 参加者へ案内して出欠確認を取る
- 会場を下見して必要な備品を手配する
ポイントを順番に詳しく解説します。
日程と会場を選ぶ
まずは、新入社員や主要な役職者の都合を優先し、複数の候補日を挙げましょう。一般的にはた平日の業務後、特に翌日の業務に影響が少ない金曜日の夜が選ばれる傾向にあります。
会場選びでは、以下の点を確認します。
- 駅からのアクセス
- 参加人数に適した広さ
- コース料理や飲み放題プランの有無
大人数の場合は、貸切可能なレストランやホテルの宴会場などがおすすめです。それほど人数が多くない場合は、落ち着いた雰囲気の個室がある居酒屋もよいでしょう。
参加者の予算と会費を決める
一般的な歓迎会の一人あたりの費用は、4,000円から6,000円が相場とされています。まずは会社からの補助があるかを確認し、不足分を参加者で分担します。
その際、役職が上の上司が多めに負担し、若手社員の負担を軽くするケースも多く見られます。特に、主役である新入社員の会費は無料にするかごく少額に設定すると、経済的な負担が軽減でき、参加してもらいやすくなるでしょう。
集金方法は、当日の混乱を避けるために事前回収がおすすめです。
参加者へ案内して出欠確認を取る
歓迎会の日時と場所が決まったら、メールや社内チャットなどで参加者へ案内を送り、出欠を確認します。参加者がスケジュールを調整しやすいよう、開催日の2〜3週間前には案内を出しましょう。
案内文には以下の情報を記載します。
- 日時
- 会場の住所と地図
- 会費
- 出欠の回答期限
- ドレスコード(必要に応じて)
出欠の回答期限の直前にリマインドを送付すると、出欠確認がスムーズに進みます。
会場を下見して必要な備品を手配する
歓迎会当日の進行をスムーズにするため、可能であれば会場の下見をおこない、必要な備品を事前に手配しておきましょう。
下見では、参加者が快適に過ごせる席の配置になっているかや、トイレの位置などを確認します。また、当日のプログラムに応じて、マイクやプロジェクターなどの設備や使用方法も忘れずに確認しましょう。
特に、新入社員が多くの人と交流できるよう、席の配置には工夫が必要です。主役席を中央や前方に設けたり、席替えがしやすいレイアウトを考えたりするのもよいでしょう。
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新入社員歓迎会の挨拶・スピーチ例文集
新入社員歓迎会における挨拶やスピーチは、会の雰囲気をつくるための役割を担います。どのような立場の参加者が挨拶する場合でも、基本は「短く、前向きな内容で、相手を気遣う」内容にします。
ここでは、参加者の立場に合わせた挨拶のポイントと例文を紹介します。
- 新人の自己紹介・挨拶例
- 上司や先輩の歓迎スピーチ例
- 幹事の進行挨拶例
例文を参考に、自分らしい言葉で心のこもったメッセージを考えてみてください。
新人の自己紹介・挨拶例
新入社員にとって自己紹介は、自分の名前と顔を覚えてもらう機会になります。
挨拶には、①所属部署と名前、②仕事への意気込み、③趣味や特技など人柄が伝わる一言、の3つを盛り込むのがポイントです。
緊張しやすい場面ですが、1分程度で簡潔にまとめ、笑顔ではっきりと話すことを心がけましょう。
【例文1】
「はじめまして!本日付けで〇〇部に配属になりました、△△と申します。一日も早く仕事を覚え、みなさまのお力になれるよう精一杯がんばりますので、ご指導のほどよろしくお願いいたします。」
【例文2】
「〇〇部の△△です。学生時代はサッカーをしており、体力には自信があります。仕事でもフットワーク軽く、積極的に行動していきたいです。これからどうぞよろしくお願いいたします。」
上司や先輩の歓迎スピーチ例
上司や先輩からの歓迎スピーチは、新入社員の緊張を和らげ、安心して職場の一員になってもらうことを目的としています。
スピーチでは、①温かい歓迎の気持ち、②新入社員へ寄せる期待感、③困ったときは支えるという安心感を伝えられるとよいでしょう。
上司や先輩の立場からというよりも、同じ職場で働く仲間の一人としてメッセージを伝えることが大切です。
【例文1】
「〇〇さん、入社おめでとうございます。社員一同、〇〇さんと一緒に働ける日を心待ちにしていました。これから楽しいこと、大変なこと色々あると思いますが、いつでも私達を頼ってください。一緒にがんばりましょう。」
【例文2】
「新入社員のみなさん、入社おめでとうございます。みなさんの若く新しい力は、我が社にとって大きな刺激となります。失敗を恐れず、いろいろなことに挑戦してください。今後の活躍を期待しています。」
幹事の進行挨拶例
幹事の挨拶は、歓迎会をスムーズに進行するとともに、参加者全員が楽しめるように場をまとめる重要な役割があります。挨拶のポイントは、①簡潔に、②テンポよく、③参加者への気配りを忘れないことです。
幹事はあくまで進行役ですので、自分が目立つのではなく、主役である新入社員を引き立てることを意識しましょう。
【開会の挨拶の例】
「みなさま、本日はお集まりいただきありがとうございます。ただ今より、新入社員〇〇さんの歓迎会をはじめたいと思います。本日は短い時間ではありますが、〇〇さんとみなさんとの親睦を深め、楽しい時間にしましょう。」
【進行中の挨拶の例】
会を盛り上げ、円滑に進めるためのアナウンスです。自己紹介や余興を促したり、歓談中の参加者に声をかけたりする際に活用できます。
(自己紹介を促す)
「さて、お食事が一段落したところで、自己紹介タイムに移りたいと思います。まずは主役の〇〇さんからお願いします。」
(歓談を促す)
「みなさん、歓談は楽しんでいますでしょうか?まだ〇〇さんとお話できていない方もいらっしゃると思いますので、ぜひ積極的に席を移動してみてください。」
(時間管理のアナウンス)
「ドリンクのラストオーダーの時間が近づいてまいりました。まだ注文されていない方は、お早めにお願いいたします。」
【閉会の挨拶の例】
「宴もたけなわではございますが、終了の時間が近づいてまいりました。△△さん、楽しんでいただけましたでしょうか。これをもちまして、新入社員歓迎会をお開きとさせていただきます。みなさま、お忘れ物のないようお気をつけください。」
新入社員歓迎会を盛り上げるポイント
新入社員歓迎会をより充実したものにするためには、参加者全員が楽しめる企画を取り入れるのがおすすめです。新入社員の緊張をほぐし、社員とのコミュニケーションを円滑にする効果が期待できます。
ここでは、歓迎会を一層盛り上げるための3つのポイントを紹介します。
- 人数や会場をもとに簡単にできるゲームを用意する
- 会話が生まれる企画で部署間の交流を深めさせる
- サプライズ演出やプレゼントも検討する
ぜひ参考にしてみてください。
人数や会場をもとに簡単にできるゲームを用意する
会場の一体感を高め、新入社員の緊張をほぐすには、ゲームを取り入れるのがおすすめです。誰でもすぐに理解できる簡単なルールで、準備に手間や時間がかからないものを選びましょう。
参加人数や会場の広さによってもできるゲームが変わってきます。以下の記事では状況や目的に応じたさまざまゲームを紹介していますので、あわせて参考にしてください。
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ゲームは、自然と会話が生まれるきっかけにもなります。主役である新入社員が孤立せず、全員が楽しめるような企画を考え、和やかな雰囲気で歓迎会を進行しましょう。
会話が生まれる企画で部署間の交流を深めさせる
歓迎会は、普段なかなか話す機会のない他部署の社員とも交流できる貴重な場です。会話のきっかけを作るための工夫をおこない、部署間の交流を深めましょう。
例えば、会の途中で席替えをすると、より多くの人と話す機会が生まれます。また、部署が混ざるようにチーム分けをしてゲームをおこなう「部署混合チーム戦」も、自然なコミュニケーションを促します。
こうした部署横断の交流は、新入社員が早く会社に馴染む助けになるだけでなく、今後の社内全体のコミュニケーションを活性化させ、業務の円滑化にもつながるでしょう。
サプライズ演出やプレゼントも検討する
心に残る歓迎会にするために、ささやかなサプライズ演出やプレゼントを用意するのもひとつの方法です。
高価なものである必要はありません。例えば、先輩社員からの歓迎メッセージ動画や、仕事で使える名前入りのボールペンなども喜ばれるでしょう。
歓迎の気持ちを形にして表すことで、新入社員は「自分は歓迎されているんだ」と実感でき、会社への帰属意識や仕事への意欲を高める効果も期待できます。
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新入社員歓迎会を開催する際の注意点
新入社員歓迎会を成功させるためには、参加者全員が安心して楽しめるような配慮が欠かせません。特に注意したい点が3つあります。
- 飲酒は強制せず食事やノンアルコールも用意する
- 社員のプライベートには介入しすぎない
- 社内評価や仕事の話題は歓迎会では控える
それぞれ具体的に解説します。
飲酒は強制せず食事やノンアルコールも用意する
飲酒の強制は絶対にしないようにしましょう。アルコールが苦手な人や、自身のペースで楽しみたい人もいるため、食事の内容やノンアルコール飲料の選択肢を充実させることをおすすめします。
ソフトドリンクの種類を豊富に揃えたり、料理が美味しいと評判のお店を選んだりすることで、お酒を飲まない参加者も満足度が高まります。
幹事や上司から「無理に飲まなくていい」という雰囲気をつくり、新入社員が断りやすい環境を整える配慮も大切です。
社員のプライベートには介入しすぎない
新入社員のプライベートに過度に介入しないことも、大切なマナーのひとつです。歓迎会は相互理解を深める場ですが、過度にプライベートに踏み込んだ質問は、相手に不快感やプレッシャーを与えてしまう可能性があります。
例えば、交友関係や家族構成、住んでいる場所などを執拗に聞くことは避けるべきです。相手が自ら話してくれる範囲で会話を楽しみ、心地よい距離感を保つことを心がけましょう。
社内評価や仕事の話題は歓迎会では控える
歓迎会の場では、社内評価や仕事の具体的な話は控えるようにしましょう。
歓迎会の主な目的は、新入社員の緊張を和らげ、リラックスした雰囲気で親睦を深めることです。仕事上の評価や厳しいアドバイス、叱責につながるような会話は、場の空気を重くし、新入社員を萎縮させてしまいます。
趣味や出身地、最近の楽しいニュースなど、誰もが比較的話しやすいポジティブな話題を選ぶとよいでしょう。仕事の話から離れて楽しい時間を共有することが、結果的に今後の円滑なコミュニケーションにつながります。
歓迎会後の新入社員へのフォロー
歓迎会後は、新入社員へのフォローも忘れずにおこないましょう。新入社員が孤立せず、安心して会社に馴染むために役立ちます。
- 新入社員へ参加のお礼メールを送る
- 新入社員との面談やランチを設けて意見を収集する
- 社内全体に新入社員と積極的に交流を深めるよう伝える
順番に説明します。
新入社員へ参加のお礼メールを送る
歓迎会の翌日や翌営業日など、早いタイミングで幹事や上司からお礼のメールを送りましょう。これは、参加してくれたことへの感謝を伝え、新入社員に「歓迎されている」と実感してもらうための重要なコミュニケーションです。
メールには、参加への感謝の気持ちと、これから一緒に働けることへの期待感を簡潔に盛り込みます。例えば、「昨日はご参加いただきありがとうございました。〇〇さんと一緒に仕事ができることを楽しみにしています」といった内容です。
新入社員が気を遣いすぎないよう、温かみが伝わる文面を心がけつつも、短く簡潔にまとめましょう。
新入社員との面談やランチを設けて意見を収集する
歓迎会後に、改めて1対1や少人数で話す機会を設けることもおすすめです。
歓迎会のような大人数の場では、緊張して本音を話しにくい新入社員も少なくありません。そこで、ランチやカジュアルな面談といったリラックスできる場を設けることで、率直な意見を聞き出しやすくなります。
「歓迎会ではゆっくり話せなかったので」と切り出せば、自然な流れで面談を設定できるでしょう。個別にコミュニケーションを取ることで、会社に対する不安や疑問を早期に把握でき、サポートができます。
社内全体に新入社員と積極的に交流を深めるよう伝える
新入社員のフォローは、特定の人だけでなく、会社全体で対応する意識が大切です。幹事や人事担当者は、新入社員が所属部署以外とも幅広く交流できるよう、積極的に働きかけましょう。
例えば、全社向けのメールや社内チャットで改めて新入社員を紹介したり、部署を横断したランチ会を企画したりするなどの方法が挙げられます。
また、ほかの社員にも「見かけたら気軽に声をかけてあげてください」と促すことで、新入社員の孤立を防ぎ、社内の一体感を高められます。
まとめ|新入社員歓迎会は綿密な準備で成功させよう
新入社員歓迎会を成功に導くためには、事前の準備と新入社員への細やかな配慮が大切です。歓迎会は、新入社員が安心して会社の一員となるための企画であり、今後のモチベーションや定着率にも大きく影響します。
歓迎会を開催する際は、本記事でご紹介した事前準備や当日の盛り上げ方、注意点、そして歓迎会後のフォローアップをぜひ参考にしてください。しっかり準備して新入社員を温かく迎え入れ、組織全体の活性化につなげましょう。
もし、新入社員の受け入れ体制や入社後の育成、組織全体のコミュニケーションに課題をお持ちでしたら、Cultive(カルティブ)がお手伝いできます。企業文化や価値観に合った社内コミュニケーションの場をつくりたいとお考えの方は、ぜひご相談ください。
目的と共感を軸にした行事づくりで、組織の魅力を高めるお手伝いをいたします。