クレドカードとは?目的や導入事例、作成手順とともに社内浸透のコツを解説

2023.03.28

こんにちは!「人と企業を幸せにする文化づくり」をサポートしているCultive(カルティブ)です!

クレドカードとは、企業理念や行動指針を社員一人ひとりが日常で実践できるようにまとめたカードです。

「理念は掲げているが、現場まで浸透していない」「社員の意識や行動に一貫性を持たせたい」━━そんな課題を解消する手段として、いま多くの注目を集めています。

しかし、ただ配布するだけでは、形だけの存在になってしまいます。クレドカードを“つくって終わり”にしないためには、社員が自らの行動に落とし込み、共通の価値観として浸透させる工夫が欠かせません。

本記事では、クレドカードの目的や導入事例、作成手順、そして社内に根づかせるためのコツまでを詳しく解説します。

「理念を言葉だけで終わらせたくない」「社員が自発的に動ける組織をつくりたい」という方は、ぜひ最後までご覧ください。

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    目次
    1. 1 クレドカードとは?
      1. 1.1 クレドの意味は企業の信条や理念
      2. 1.2 クレドカードの持つ役割
    2. 2 クレドカードを導入する目的と効果
      1. 2.1 行動指針が明確になる
      2. 2.2 コンプライアンスや倫理意識を向上できる
      3. 2.3 自主的に行動する人材を育成できる
      4. 2.4 従業員のモチベーションの維持・向上に繋がる
    3. 3 クレドカードを作成する手順4STEP
      1. 3.1 STEP1. 目標・スケジュールを設定する
      2. 3.2 STEP2. 経営陣へのヒアリングを実施する
      3. 3.3 STEP3. 理想の社員像を設定する
      4. 3.4 STEP4. クレドを文章化する
    4. 4 クレドカードを導入する方法
      1. 4.1 朝礼や全社会議でクレドを周知する
      2. 4.2 ポータルサイトやメールなど、デジタルツールで周知する
      3. 4.3 目立つ場所にクレドを掲示する
    5. 5 クレドカードを導入した企業の成功事例
      1. 5.1 ザ・リッツ・カールトン:おもてなしの行動指針を伝えるクレド
      2. 5.2 楽天グループ:事業成功の基本的な考え方を浸透させるクレド
      3. 5.3 ジョンソン・エンド・ジョンソングループ:会社の社会的責任を問うクレド
    6. 6 クレドカードの作成・周知~浸透まで成功させるポイント
      1. 6.1 社員が持ち歩きたくなるデザインにする
      2. 6.2 経営理念と現場のリアリティを両立させる
      3. 6.3 定期的な見直しと刷新で形骸化を防ぐ
    7. 7 社員が持ち歩きたくなるクレドカードを作るならCultiveへ!
    クレドカードとは?目的や導入事例、作成手順とともに社内浸透のコツを解説

    クレドカードとは?

    そもそも「クレドカード」とは何なのか、その基本から押さえておきましょう。

    • クレドの意味は企業の信条や理念
    • クレドカードの持つ役割

    詳しく説明します。

    クレドの意味は企業の信条や理念

    「クレド(Credo)」とは、ラテン語で「信条」を意味し、企業が大切にする価値観や行動指針を明文化したものです。

    企業理念やミッション・ビジョンが「目指す方向」や「存在意義」を示す抽象的なものだとすれば、クレドはそれを社員一人ひとりの行動に落とし込むための実践的な指針といえます。

    例えば、接客業では「誠実に、相手を尊重して行動する」といった行動指針がクレドにあたります。こうした言葉を共有することで、社員が迷ったときに立ち返る判断軸ができ、組織全体で一貫した行動を取ることが可能になります。

    近年では、サービス業に限らず、製造業やIT企業など幅広い業種で導入が進んでおり、朝礼での唱和や会議での共有、カード配布や社内ポータル掲載など、日常業務に溶け込む形で運用されています。

    価値観を共有し、組織文化を醸成する手段として注目されており、企業の一体感やエンゲージメント向上にも役立っています。

     

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    クレドカードの持つ役割

    クレドカードは、企業の理念や行動指針を社員がいつでも確認できるようにまとめたカードです。「単なるカード」ではなく、社員一人ひとりの行動に企業の価値観を根づかせ、判断基準をそろえる役割を担います。

    カードには日々の行動基準が簡潔に記されており、社員が迷ったときに立ち返る”指針”として機能します。全社員が共通の信条を共有することで、モチベーションや意識の統一が生まれ、組織の一体感が高まります。また、コンプライアンス意識の向上や、企業文化の浸透にも効果的です。

    このように、クレドカードは企業の理念を「言葉」にとどめず、「行動」として息づかせるための架け橋となります。

    形態も多様で、社員証ケースに入れて携帯できるポケットサイズのカードのほか、スマホやタブレットで閲覧できるデジタル版も登場しており、時代に合わせた形で活用が進んでいます。

    クレドカードを導入する目的と効果

    クレドカードを導入する目的を整理し、その効果について確認しましょう。

    • 行動指針が明確になる
    • コンプライアンスや倫理意識を向上できる
    • 自主的に行動する人材を育成できる
    • 従業員のモチベーションの維持・向上に繋がる

    詳しく解説します。

    行動指針が明確になる

    クレドカードを導入する目的の一つは、社員の行動指針を明確にし、日々の判断や意思決定に一貫性を持たせることです。企業理念は抽象的で現場に落とし込みにくい場合もありますが、クレドカードに具体的な行動基準を示すことで、「どのように行動すべきか」が明確になります。

    例えば、接客業で掲げる「お客様の立場で考える」という理念を共有しておけば、社員一人ひとりが状況に応じて最適な対応を考えられるようになります。チーム内でも「円滑な情報共有を心がける」などを明文化することで、互いにサポートし合う文化が生まれ、組織全体の連携がスムーズになります。

    社員が日常的に持ち歩けるよう設計されたクレドカードは、会社の理念や価値観、行動規範を常に身近に感じさせる存在です。業務中に判断に迷ったときも手元で確認できるため、理念の定着と高いレベルでの実践につながります。

    このように、クレドカードは行動指針を可視化することで、理念の浸透を促し、日々の行動に高い一貫性と実践力をもたらします。

     

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    コンプライアンスや倫理意識を向上できる

    クレドカードの導入は、社員一人ひとりのコンプライアンス意識や倫理観を高める効果があります。企業理念や就業規則だけでは抽象的になりがちな「行動規範」を、クレドカードで具体的に示すことで、日常業務の中で「何を守るべきか」「どう行動すべきか」が明確になります。

    例えば「社外への情報共有は必ず上司を通す」「接待や贈答は社内基準を守る」といった指針を共有すれば、社員が自発的に正しい判断を下しやすくなります。このように、倫理意識や法令遵守の文化が根付くことで、企業全体の信頼性が高まり、不祥事防止やブランド価値の向上にもつながります。

    近年、企業にはこれまで以上にコンプライアンス遵守が求められています。その背景には過去に相次いだ企業不祥事や、それに伴う企業への不信感の広がりがあります。また、SDGsの普及により、社会的責任を果たす企業姿勢が重視されるようになったことも大きな要因です。

    こうした時代の流れの中で、行動規範として機能するクレドカードを常に携帯することは、経営者だけでなく社員一人ひとりがコンプライアンスを意識し、正しい行動を選択するための有効な手段といえるでしょう。

    自主的に行動する人材を育成できる

    クレドカードの導入は、社員が自主的に行動する人材を育成するうえで大きな効果を発揮します。クレドカードには企業の持つ価値観や行動指針が明文化されており、社員はそれをもとに「自分ならどう判断すべきか」を考える習慣が身につきます。

    例えば、クレドに「常により良い方法を考える」「チームやお客様のために一歩先の行動をする」といった価値観を掲げておけば、社員は日々の業務の中で改善提案や業務効率化に主体的に取り組むようになります。上司の指示を待つのではなく、行動の基準を理解して自ら判断・行動できる点が、クレドカードの大きな価値です。

    こうした主体的な行動の積み重ねは、業務改善やチームの自走力を高め、企業の成長スピードを加速させます。クレドカードは、社員に「自分も会社を支える一員である」という意識を促し、理念に沿った判断と行動を習慣化させる心強いツールです。

     

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    従業員のモチベーションの維持・向上に繋がる

    クレドカードは、社員のモチベーション維持や向上にも役立ちます。行動指針が明確になることで、自分の行動が企業理念や目標にどう貢献しているかを実感でき、働く意欲が高まります。

    日々の業務の中では、仕事の目的や価値を見失いがちですが、クレドカードを携帯することで、企業の目指す方向や価値観を常に意識し、目的を持って行動し続けることができます。

    例えば、「お客様の声に丁寧に耳を傾け、期待を超える提案をする」といったクレドを共有すれば、実際に顧客満足につながった際に、自分の行動が理念に結びついていることを実感できます。

    さらに、評価制度や目標管理とクレドカードを連動させることで、日常の行動が正当に評価され、社員エンゲージメントの向上にもつながります。

    こうした取り組みは、従業員満足度を高め、離職防止や生産性向上といった企業価値の向上にも寄与します。クレドカードは、社員育成と組織活性化を同時に促す効果的なツールです。

     

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     クレドカードを作成する手順4STEP

    実際にクレドカードを導入するときには、どのような点に注意すればよいのでしょうか。クレドカード作成の手順に沿って紹介します。

     

     クレドカードを作成する手順4STEP

    STEP1. 目標・スケジュールを設定する

    クレドカードの導入を成功させるには、まず「何のために作るのか」「いつまでに完成させるのか」というゴールを明確にすることが大切です。

    「社員のモチベーションが低い」「理念が浸透していない」など、現状の課題を整理し、クレドカードで実現したい目的を定めましょう。目的が明確になれば、どのような言葉を記載すべきか、どんなデザインがメッセージを伝えやすいかといった完成イメージも描けます。

    また、配布のタイミングも重要です。新入社員の入社時や年度末など、もっとも効果的な時期を決め、そこから逆算してスケジュールを立てましょう。

    制作では、与件整理・ラフ案作成・調整・入稿といった複数の工程が発生します。スケジュールを明確にし、計画的に進行しましょう。

    STEP2. 経営陣へのヒアリングを実施する

    クレドカードには、企業の理念や行動規範を簡潔な言葉で表します。そのためには、経営陣がどのような想いで会社を導いているのかを正確に把握することが欠かせません。

    ヒアリングでは、現状の課題を踏まえつつ、「社員にどのようなマインドを持っていてほしいか」「どんな行動を評価したいか」などを丁寧に聞き出しましょう。経営者の考えを明確にすることで、言葉選びや表現のトーンがぶれず、会社の“軸”が通ったクレドカードを作ることができます。

    経営陣の想いを可視化する工程が、クレド制作の土台となります。

    STEP3. 理想の社員像を設定する

    課題の洗い出しと経営陣へのヒアリングを踏まえたうえで、次に行うべきは「理想の社員像」を明確にすることです。会社が目指す未来を実現するために、どのような行動を取る社員が求められているのかを具体的に描きましょう。

    例えば「主体的に行動できる」「チームの成果を優先できる」など、理想像を明文化することで、クレドに込めるメッセージがより的確になります。

    理想像を定めることは、社員一人ひとりが将来どんな姿を目指すべきかを示す道しるべにもなります。カードにその思いを反映させることで、行動変容を促す効果が期待できます。

    STEP4. クレドを文章化する

    これまでに整理した課題や理想の社員像をもとに、クレドを具体的な言葉へと落とし込んでいきます。抽象的すぎる表現では解釈に個人差が生じ、具体的すぎると状況に応じた柔軟な判断ができなくなるため、バランスが大切です。

    社員が読んだときに「自分の行動にどう生かせるか」が直感的に伝わる文章を目指しましょう。そのためには、複数の案を出し合い、言葉の響きや表現の温度感を丁寧に調整していくことが大切です。

    共感を得られる言葉でまとめることで、クレドが組織全体の共通認識として機能します。

     

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    クレドカードを導入する方法

    クレドカードを作成したら、社員に配布し、日常的に携帯してもらいます。

    ただし、配布するだけでは浸透は進みません。社員が理念を自分ごととして捉え、行動に移せるようにするためには、継続的な発信と共有の仕組みづくりが大切です。

    ここでは、クレドを組織全体に浸透させる3つの方法を紹介します。

    • 朝礼や全社会議でクレドを周知する
    • ポータルサイトやメールでデジタルでも周知する
    • 目立つ場所にクレドを掲示する

    それぞれの浸透方法について詳しく見ていきましょう。

    朝礼や全社会議でクレドを周知する

    多くの社員が集まる場で定期的にクレドを共有します。

    朝礼や会議の冒頭でクレドを唱和したり、経営層やリーダーがメッセージに盛り込むことで、理念や行動規範が自然に浸透していきます。

    ポータルサイトやメールなど、デジタルツールで周知する

    社内ポータルサイトやメール配信などのデジタルツールも有効です。

    全社員が目にするオンライン環境で定期的に発信することで、共通認識として定着させられます。

    目立つ場所にクレドを掲示する

    オフィスのエントランスや会議室など、目に入りやすい場所にクレドを掲示します。

    日常的に目にすることで、理念や行動指針を思い出す機会が増え、自然と行動や判断に反映されていきます。

     

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    クレドカードを導入した企業の成功事例

    ザ・リッツ・カールトン:おもてなしの行動指針を伝えるクレド

    世界的にホテル事業を展開しているザ・リッツ・カールトンでは、「ゴールドスタンダード(The Gold Standards)」と呼ばれる企業理念を掲げています。

    このゴールドスタンダードは、質の高いサービスを支える基盤として、「クレド(The Credo)」「モットー(Motto)」「サービスの3ステップ(Three Steps of Service)」「サービス・バリューズ(Service Values)」「従業員への約束(The Employee Promise)」などで構成されています。

    なかでも「クレド」には、心からのおもてなしを通じてお客様に快適さと安心を提供し、言葉にされない願いやニーズにまで応えるという、リッツ・カールトンのサービス哲学が込められています。

    ザ・クレド(The Credo)
    リッツ・カールトンは、お客様に真心のこもったおもてなしと快適さを提供することを、最も重要な使命としています。

    私たちは、お客様一人ひとりに最高のパーソナルサービスと設備をお届けし、常にあたたかく、くつろぎながらも洗練された雰囲気の中でお過ごしいただけるよう努めます。

    リッツ・カールトンでの体験は五感を満たし、心の安らぎをもたらし、言葉にされない願いやニーズにまでも応えるものです。

    引用:リッツ・カールトン公式サイト「ブランドの基盤(Foundations of Our Brand)

    楽天グループ:事業成功の基本的な考え方を浸透させるクレド

    インターネット通販の大手である楽天株式会社にもクレドが存在しています。楽天のクレドは「成功のコンセプト」という5つで構成されています。これは社員が心がけるべき行動指針を表したもので、この項目に沿って自主的な判断をすることが社員に求められています。

    • 常に改善、常に前進 
    • Professionalismの徹底 
    • 仮説→実行→検証→仕組化 
    • 顧客満足の最大化 
    • スピード!!スピード!!スピード!!

    (引用元:https://corp.rakuten.co.jp/about/philosophy/principle/#success

    ジョンソン・エンド・ジョンソングループ:会社の社会的責任を問うクレド

    医療・ヘルスケア製品を世界的に展開するジョンソン・エンド・ジョンソンのクレドは、「我が信条」としてまとめられています。

    これは、1943年に同社の三代目社長ロバート・ウッド・ジョンソンJrが記したもので、企業が果たすべき社会的責任について述べられています。

    クレドとしては珍しく、長文で構成されているのが特徴です。

    我が信条
    我々の第一の責任は、我々の製品およびサービスを使用してくれる患者、医師、看護師、そして母親、父親をはじめとする、すべての顧客に対するものであると確信する。顧客一人ひとりのニーズに応えるにあたり、我々の行なうすべての活動は質的に高い水準のものでなければならない。

    我々は価値を提供し、製品原価を引き下げ、適正な価格を維持するよう常に努力をしなければならない。顧客からの注文には、迅速、かつ正確に応えなければならない。我々のビジネスパートナーには、適正な利益をあげる機会を提供しなければならない。

    我々の第二の責任は、世界中で共に働く全社員に対するものである。

    社員一人ひとりが個人として尊重され、受け入れられる職場環境を提供しなければならない。社員の多様性と尊厳が尊重され、その価値が認められなければならない。社員は安心して仕事に従事できなければならず、仕事を通して目的意識と達成感を得られなければならない。待遇は公正かつ適切でなければならず、働く環境は清潔で、整理整頓され、かつ安全でなければならない。社員の健康と幸福を支援し、社員が家族に対する責任および個人としての責任を果たすことができるよう、配慮しなければならない。

    社員の提案、苦情が自由にできる環境でなければならない。能力ある人々には、雇用、能力開発および昇進の機会が平等に与えられなければならない。

    我々は卓越した能力を持つリーダーを任命しなければならない。

    そして、その行動は公正、かつ道義にかなったものでなければならない。

    我々の第三の責任は、我々が生活し、働いている地域社会、更には全世界の共同社会に対するものである。世界中のより多くの場所で、ヘルスケアを身近で充実したものにし、人々がより健康でいられるよう支援しなければならない。

    我々は良き市民として、有益な社会事業および福祉に貢献し、健康の増進、教育の改善に寄与し、適切な租税を負担しなければならない。我々が使用する施設を常に良好な状態に保ち、環境と資源の保護に努めなければならない。

    我々の第四の、そして最後の責任は、会社の株主に対するものである。

    事業は健全な利益を生まなければならない。我々は新しい考えを試みなければならない。研究開発は継続され、革新的な企画は開発され、将来に向けた投資がなされ、失敗は償わなければならない。新しい設備を購入し、新しい施設を整備し、新しい製品を市場に導入しなければならない。逆境の時に備えて蓄積を行なわなければならない。これらすべての原則が実行されてはじめて、株主は正当な報酬を享受することができるものと確信する。

    引用元:ジョンソン・エンド・ジョンソン公式サイト「我が信条(Our Credo)」

    クレドカードの作成・周知~浸透まで成功させるポイント

    クレドカードを導入しても、作って終わりでは意味がありません。社員一人ひとりに「自分ごと」として浸透させるためには、設計段階から運用までの工夫が必要です。

    • 社員が持ち歩きたくなるデザインにする
    • 経営理念と現場のリアリティを両立させる
    • 定期的な見直しと刷新で形骸化を防ぐ

    それぞれのポイントを詳しく見ていきましょう。

    社員が持ち歩きたくなるデザインにする

    クレドカードを浸透させるには、「社員が持ち歩きたくなるデザイン」にすることが重要です。

    名刺サイズにすればカバンや名札ケースに入れやすく、常に携帯して確認できます。両面印刷にして、表面に企業理念や行動指針、裏面に日常業務で意識したいキーワードを配置するのも効果的です。

    また、社風に合わせたカラーやアイコンを使えば、視覚的にわかりやすく親しみやすい印象を与えます。例えば、チームワークを重視する企業なら、協力や感謝を象徴するアイコンを添えることで記憶にも残りやすくなります。

    デザイン性だけでなく、文章は短く簡潔にし、「現場でどう行動するか」がすぐ理解できる表現を心がけましょう。さらに、最近ではスマホで閲覧できるデジタル版クレドカードを導入する企業も増えています。

    社員がいつでも確認できる仕組みを整えることが、クレドカードを日常に根付かせる土台となります。

    経営理念と現場のリアリティを両立させる

    クレドカードを作成する際は、「経営理念」と「現場のリアリティ」を両立させることが成功のカギです。経営層が掲げる理念は企業の方向性を示す重要な指針ですが、現場で実践できない抽象的な表現のままでは意味をなしません。

    例えば「お客様第一主義」という理念も、「お客様に寄り添い、声をかけやすい環境をつくる」など、日々の行動に置き換えることで初めて現場で生きた指針になります。そのためには、現場社員へのヒアリングを行い、日々の課題や実践しやすい行動を反映させるプロセスが欠かせません。

    理念と現場が乖離すると、「形だけのクレド」になり、社員の共感を得られず形骸化してしまいます。反対に、現場のリアリティを踏まえたクレドカードは、経営理念を現実の行動へとつなぐ力を持ちます。

    理念の精神を損なわず、日常の判断に活かせる表現こそ、企業文化を根づかせるカギとなります。

    定期的な見直しと刷新で形骸化を防ぐ

    クレドカードは一度作って終わりではなく、定期的な見直しと刷新を行うことで形骸化を防ぐことができます。

    経営方針や社会情勢、社員の意識が変化する中で、古い内容のままでは現場とのズレが生じ、社員が意識しなくなるリスクがあります。例えば、年度更新のタイミングで見直しを行い、社員アンケートや現場ヒアリングの結果を反映させると、よりリアリティのある行動指針にブラッシュアップできます。

    また、更新の工夫としては、カードデザインを一部変更したり、デジタル版にニュース機能を追加するなど「再び手に取りたくなる」仕掛けを作るのも効果的です。さらに、刷新後は研修やミーティングで共有し、行動事例を紹介することで浸透を継続できます。

    こうした「更新」と「浸透」の両輪を回すことで、クレドカードは常に現場に生きるツールとして機能し続けます。

     

    組織イノベーションとは?定義や成功事例・組織づくりのポイントを解説

    社員が持ち歩きたくなるクレドカードを作るならCultiveへ!

    クレドカードは、企業の理念を“生きた文化”として根づかせるための重要な役割を担います。単に理念を掲げるだけでなく、それを日々の行動につなげるための実践的なツールとして機能します。

    しかし、作って終わりではなく、社員一人ひとりに浸透させ、形骸化を防ぐ工夫が欠かせません。運用の仕方次第で、クレドカードの効果は大きく変わります。

    Cultiveでは、理念の策定から浸透施策までを一貫してサポートしています。言語化しづらい企業の想いや“らしさ”を丁寧に引き出し、社員が思わず持ち歩きたくなるクレドカードをデザインします。

    クレドカードを効果的に導入し、企業文化として根付かせたいとお考えの方は、ぜひご相談ください。

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      小名木 直子
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      オリジナルウェディングのプロデューサーとして多くのイベント企画に携わる。小人数〜200人規模のイベントを得意とする。職場の中でどれだけ心が動く瞬間があるかで人生の幸福度が変わることを実感し、多くの人にCultiveのサービスが届くようWEBサイトの監修も担う。

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