内定者を忘年会に招待する企業が増えている
近年、内定者を年末の忘年会に招待する企業が増えています。背景にあるのは、採用市場の変化です。売り手市場が続く中、内定を出しても辞退されるケースが増え、企業は内定者フォローに力を入れざるを得なくなりました。
内定式が行われる10月から入社までの期間は、内定者の不安が高まりやすい時期です。特に11月から12月にかけては、内定式から時間が経ち、企業との接点が薄れがち。この期間に何もフォローがないと、「本当にこの会社でよかったのか」と迷いが生まれ、内定辞退につながる可能性があります。
忘年会は、そうした不安を解消する絶好の機会です。年末という時期は社内全体が一体感を持ちやすく、既存社員も気持ちが盛り上がっているタイミング。内定者にとっても、入社までちょうど3〜4ヶ月という中間地点で企業との距離を縮められます。
従来の「内定者懇親会」が人事や一部社員との交流にとどまるのに対し、忘年会は通常業務時間外に開催され、よりカジュアルな雰囲気で多くの社員と接する機会になります。
内定者は社員のリラックスした姿や人間関係を間近で見られるため、企業の雰囲気をより深く理解できるのです。
内定者を忘年会に招待するメリット
内定者を忘年会に招待することで、企業は多くのメリットを得られます。ここでは主な3つのメリットを紹介します。
- 社員との交流を増やし内定辞退の防止を目指せる
- 内定者に社風や企業文化を体感してもらえる
- 既存社員と関係を構築し円滑な入社を目指せる
社員との交流を増やし内定辞退の防止を目指せる
内定者が既存社員と直接交流することで、企業への帰属意識が高まります。「この会社で働く」というイメージが具体化し、内定辞退のリスクを低減できるのです。
内定者と社員の交流がもたらす効果は以下の通りです。
- 対面での懇親会が入社意欲を高める効果が最も高い
- 忘年会は通常の懇親会より社員の素の姿が見えやすい
- 社員との親近感が生まれ、企業への安心感が増す
- 「この会社で働きたい」という気持ちが強まる
堅苦しい雰囲気が和らぐため、内定者も緊張せずに社員とコミュニケーションを取れます。こうした体験が、内定者の気持ちを固める大きな要因になるのです。
内定者に社風や企業文化を体感してもらえる
忘年会は企業文化が最も表れるイベントの一つです。フォーマルな説明会では伝わらない、社員同士の関係性や雰囲気を体感できます。
内定者が忘年会で体感できることは以下です。
- 社員同士が気さくに話す様子
- 上司と部下の関係性
- 社内全体の雰囲気(真面目なのかにぎやかなのか)
- 会社が大切にしている価値観
内定者は忘年会を通じて「こういう会社なんだ」という理解を深められます。言葉では説明しきれない空気感を肌で感じられるため、入社後のミスマッチを防ぐ効果も期待できるでしょう。
企業のカルチャーフィット確認の機会としても有効で、内定者が「自分に合っている」と実感できれば、入社への安心感につながります。このように、自然な形で企業理解を深められる点が忘年会の大きな強みです。
既存社員と関係を構築し円滑な入社を目指せる
入社前に顔見知りができることで、初日の緊張や不安が大きく軽減されます。既存社員側も「新しい仲間」として受け入れる意識が早期に芽生えるため、入社後のオンボーディングがスムーズに進むのです。
事前の関係構築がもたらすメリットは以下の通りです。
- 入社初日の心理的ハードルが下がる
- 「あの人に聞けばいい」という安心感が生まれる
- 配属予定部署の先輩と交流できれば、業務適応が早まる
- 既存社員が新入社員を温かく迎え入れる雰囲気ができる
特に配属予定部署の先輩と交流できれば、入社後の業務適応が早まります。「あの人に聞けばいい」という安心感を持てることは、新入社員にとって大きな支えです。
こうした関係構築は、入社後の定着率向上という長期的なメリットにもつながります。初期の人間関係が良好であれば、その後の職場生活も前向きにスタートできるからです。
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内定者を含む忘年会を盛り上げるプログラム例
内定者が参加する忘年会を成功させるには、プログラムの工夫が欠かせません。
ここでは人事担当者が実際に企画できる具体的なプログラムを紹介します。
- 自己紹介ゲームで緊張をほぐす
- 先輩社員との少人数座談会を実施する
- 内定者同士で交流できる時間を作る
自己紹介ゲームで緊張をほぐす
忘年会の冒頭に簡単なアイスブレイクを取り入れましょう。内定者の緊張を和らげ、その後の交流をスムーズにする効果があります。
具体的なゲーム例としては、ペアになって互いを紹介し合う「他己紹介」、グループで共通点を探す「共通点探しゲーム」、今年を漢字一文字で表す「今年の一文字」発表などが挙げられます。堅苦しくない雰囲気作りが、内定者の緊張を和らげる鍵です。
所要時間は10〜15分程度が目安。長すぎると間延びしてしまうため、テンポよく進めることを意識してください。ゲームを通じて場が温まれば、その後の会話も弾みやすくなります。
先輩社員との少人数座談会を実施する
4〜6名程度の少人数グループに分け、各グループに先輩社員を配置しましょう。内定者が質問しやすい環境を作ることが大切です。
先輩社員には事前に以下を伝えておきます。内定者からの質問を引き出すこと、入社後の仕事内容や働き方をリアルに伝えること、プライベートな質問の強要は避けることの3点です。
年齢の近い先輩(入社1〜3年目)を配置すると効果的です。グループは2〜3回シャッフルし、多くの社員と話せるようにするとよいでしょう。「1日の業務の流れ」や「やりがいを感じる瞬間」といった具体的な話題を提供すると、内定者も質問しやすくなります。
内定者同士で交流できる時間を作る
内定者だけで話せる時間を意図的に設けましょう。同期同士の絆を深めることで、入社後のチームワーク向上につながります。
具体的な方法としては、「内定者テーブル」を用意する、30分程度のフリータイムを設定する、軽いゲームやクイズで交流を促進するなどがあります。ただし、無理に仲良くさせようとする必要はありません。
内定者同士の相性問題には配慮が必要です。全員が仲良くなることを強制せず、自然な流れで関係が築けるよう見守るようにしましょう。
内定者を招待する忘年会を成功させるポイント
内定者を招待する忘年会では、企業側が気をつけるべきポイントがあります。コンプライアンスやリスク管理の視点を含めて、以下の6つのポイントを押さえましょう。
- 内定者へお酌や飲酒を求めないよう社内に周知する
- 内定者同士の相性に配慮し関係構築を求めすぎない
- 内定者と年齢の近い先輩社員を配置する
- 自由参加であることを強調し参加を強制しない
- 内定者に服装やマナーを簡単に伝えておく
- 欠席者へのフォローアップも忘れない
それぞれ詳しく見ていきます。

内定者へお酌や飲酒を求めないよう社内に周知する
アルコールハラスメント(アルハラ)のリスクを認識しましょう。内定者は「まだ社員ではない」立場であり、特に配慮が必要です。
事前に全社員へ周知すべき内容は以下の通りです。
- 内定者への飲酒の強要は厳禁
- お酌を求めない
- 飲めない内定者への配慮を徹底
- ソフトドリンクを十分に用意
万が一問題が起きた場合、内定辞退や法的リスクにつながる可能性があります。「楽しい雰囲気」と「ハラスメント防止」のバランスを意識し、全社員が協力して内定者を守る体制を作りましょう。
内定者同士の相性に配慮し関係構築を求めすぎない
内定者全員が仲良くなる必要はないという前提を持ちましょう。相性が合わないメンバーがいることで、逆に内定辞退につながるリスクがあります。
内定者同士の関係構築で配慮すべきポイントは以下です。
- 座席配置を工夫し、話しやすいメンバーでグルーピング
- 適性検査の結果などを参考に事前にグループ分け
- 「全員と打ち解ける」ことをゴールにしない
- それぞれが心地よく過ごせる環境作りを優先
内定者同士の相性問題が辞退理由になり得ることを認識し、無理な関係構築は避けるべきです。
内定者と年齢の近い先輩社員を配置する
入社1〜3年目の若手社員に積極的に参加してもらいましょう。年齢が近いほど内定者が質問しやすく、共感も得やすくなります。
若手社員に事前に伝えておくべき役割は以下の3点です。
- 内定者の不安を解消する
- リアルな仕事の話をする
- フランクに接する
年の近い先輩の体験談は、内定者にとって最も参考になる情報です。入社後のイメージを具体的に描けるよう、若手社員の協力を仰ぎましょう。
自由参加であることを強調し参加を強制しない
忘年会は「任意参加」であることを案内文で明確に伝えましょう。参加しなくても不利益がないことを強調してください。
任意参加を徹底するために気をつけるべき点は以下です。
- 案内文に「参加は自由」と明記
- 欠席理由を詳しく聞かない
- 参加率を上げたい場合は魅力的な内容や配慮をアピール
- 強制参加と受け取られないよう言葉選びに注意
強制参加と受け取られると、企業イメージの悪化や内定辞退リスクにつながります。「強制ではない」ことの重要性を理解し、内定者が自分の意思で判断できる環境を整えることが成功の鍵です。
内定者に服装やマナーを簡単に伝えておく
内定者は「何を着ていけばいいか」「どう振る舞えばいいか」不安を感じています。案内文に以下を明確に記載しましょう。
- 服装(私服OK、オフィスカジュアル、スーツ不要など)
- 会場の雰囲気(立食/着席、カジュアル/フォーマル)
- 費用負担の有無(会社負担が一般的)
曖昧な表現は避け、具体例を示すことが大切です。たとえば「私服でお越しください(ジーンズやスニーカーも問題ありません)」のように書けば、内定者は安心して準備できます。不安を取り除くことで参加率も向上します。
欠席者へのフォローアップも忘れない
忘年会に参加できなかった内定者へのフォローも重要です。欠席者が「疎外感」を感じないよう配慮しましょう。
具体的なフォロー方法は以下の通りです。
- 後日、個別面談やオンライン面談の機会を設ける
- 当日の様子を簡単に報告(写真や動画の共有など)
- 「次回はぜひ」と前向きなメッセージを送る
欠席が内定辞退のサインである可能性も考慮し、状況を把握することが大切です。「欠席=問題」ではありませんが、フォローは必須という姿勢を持ちましょう。
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内定者を忘年会に招待する際の案内文の書き方
内定者への案内文は、安心して参加を検討できる内容にすることが大切です。ここでは具体的な書き方を解説します。
- 案内メールに必ず記載すべき内容
- 忘年会の案内メール例文
- 欠席連絡があった内定者への対応
案内メールに必ず記載すべき内容
案内メールには以下の項目を必ず含めましょう。
| 項目 | 記載内容 |
|---|---|
| 開催日時・場所 | 住所、最寄り駅、アクセス方法を具体的に |
| 目的 | 内定者との交流、社員との親睦など |
| 参加可否の回答 | 期限と回答方法を明記 |
| 服装 | 「私服OK」など具体的に指定 |
| 費用負担 | 会社負担であることを明記 |
| 任意参加の旨 | 「参加は自由です」と明記 |
| 当日のプログラム | おおまかな流れを記載 |
| 担当者連絡先 | 質問できる窓口を用意 |
「これがあれば内定者が安心する」という視点で記載し、曖昧さを残さないことが重要です。
忘年会の案内メール例文
忘年会のメールには、各種詳細を整理して記載しましょう。
以下は実際に使える案内メールのテンプレートです。
【件名】【任意参加】2025年忘年会のご案内
【○○様(内定者氏名)】
いつもお世話になっております。
株式会社○○ 人事部の△△です。今年も残すところあとわずかとなりました。
この度、社員との交流を深めていただく機会として、内定者の皆様を忘年会にご招待させていただきます。参加は任意ですので、ご都合に合わせてご検討ください。
■開催日時
20○○年1×月○日(月) 19:00〜21:00(予定)■会場
【会場名】【住所】
東京都○○区○○1-2-3【アクセス】
JR○○駅 徒歩5分【MAP】
(GoogleMapのURL)■目的
社員との親睦を深め、入社前に社内の雰囲気を感じていただくため■当日のプログラム
・社長挨拶、乾杯
・歓談タイム
・内定者紹介
・ゲーム大会
・閉会挨拶■服装
私服でお越しください(ジーンズやスニーカーも問題ありません)■費用
会社負担(当日のご負担はございません)■参加可否のご回答
【期限】
12月10日(火)まで【方法】
このメールに返信する形でご連絡ください■お問い合わせ先
株式会社○○ 人事部 △△
メール:(メールアドレス)
電話:03-xxxx-xxxx皆様とお会いできることを楽しみにしておりますが、ご無理のない範囲でご参加をご検討ください。
ご不明点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
何卒よろしくお願いいたします。
ポイントは、丁寧かつ温かみのある文面で、内定者が安心して参加を検討できる内容にすることです。
【】で項目を明示し、企業ごとにカスタマイズしやすい形式にしています。
欠席連絡があった内定者への対応
欠席連絡を受けた際は、欠席を快く受け入れる姿勢を示し、理由を詮索しないことが大切です。「また別の機会に」と前向きなメッセージを添えましょう。
以下のような返信を心がけましょう。
○○様
ご連絡ありがとうございます。
承知いたしました。また別の機会にぜひお会いできることを楽しみにしております。
何かご不明点やご相談がございましたら、いつでもお気軽にご連絡ください。引き続きよろしくお願いいたします。
株式会社○○ 人事部 △△
欠席理由が「就職活動継続中」などの場合は、内定辞退の可能性を見極める必要があります。後日、個別面談やメールでフォローを忘れずに実施してください。
内定者を招待した忘年会の開催はCultiveへご相談を
いかがでしたでしょうか。
内定者を忘年会に招待することは、優秀な人材を確保するだけでなく、会社の理念や雰囲気を入社前に体感してもらう大切な機会です。プログラムの工夫や配慮のポイントによってそれぞれの社風が現れ、内定者のエンゲージメントを高める一助ともなります。
Cultiveでは、内定者懇親会や忘年会をはじめとした社内イベントや、エンゲージメントにつながる採用施策を幅広くサポートしています。言語化して共有しづらい会社の”想い”や”らしさ”を抽出し、カタチに変えて、内定者と分かち合えるストーリーにしてご提案いたします。
「内定者フォローを強化したい」「入社前から企業文化を浸透させたい」そのような課題を抱えている方はぜひお気軽にご相談ください。
企業の”らしさ”が内定者の心に宿り、入社後の行動に変わり、会社を後押しする”強み”になるまで、Cultiveはパートナーとして伴走いたします。



































