こんにちは!「人と企業を幸せにする文化づくり」をサポートしているCultiveです!
皆さんはブランドアイデンティティという言葉はご存知でしょうか?日本ではこれまで、ブランディングやマーケティングの構成要素の一つとして大きく注目されていませんでした。
しかし、アップルやスターバックスのようなファンの多いブランドは、企業がしっかりとブランドアイデンティティを考え抜き、それをユーザーが知覚することで実現しています。
この記事ではブランドアイデンティティに関する基本的な知識と、それを強化するための成功事例を徹底解説します!
目次
ブランドアイデンティティとは
ブランドアイデンティティとはカリフォルニア大学のビジネス名誉教授であるデービッド・A・アーカー氏が提唱した概念です。
一言で言えばブランドの「個性」や「存在感」のようなもので、ブランドを人間のように捉えて、ユーザーに対してその価値や魅力を伝えるための重要な要素です。
ブランドアイデンティティの構成要素には、さまざまなモデルが提案されていますが、ここでは、阿久津聡、石田茂著『ブランド戦略シナリオ~コンテクスト・ブランディング~』に基づいて、以下の4つの要素を紹介します。
ブランドアイデンティティの構成要素
フィロソフィー
フィロソフィーとはブランドが掲げる理念や信念・目的や使命のことです。
例えばブランドが何のために存在するのか、どんな価値観を持っているのか、どんな社会問題に取り組んでいるのかなどを表します。
フィロソフィーはブランドの根幹をなすものであり、ブランドの行動や判断の基準となります。
ベネフィット
ベネフィットとはブランドが提供する利益やメリットのことで、消費者がブランドを選択する動機や理由となります。
ベネフィットには、機能的なベネフィット(製品やサービスの性能や品質など)と、情緒的なベネフィット(ブランドによって得られる満足感や自信感など)の2種類があります。
ベネフィットはブランドの差別化や競争力を高める要素です。
属性
属性とはブランドの外観やスタイル、カラー、ロゴ、フォント、音楽、香りなど、ブランドが持つ特徴や特性のことです。
属性は、ブランドの印象やイメージを形成する要素であり、ブランドの認知度や親近感を高める要素です。
パーソナリティー
パーソナリティーとはブランドのトーンやマナー、態度、感情など、ブランドが持つ人格や性格のことです。
パーソナリティーは、ブランドの関係性やコミュニケーションを形成する、ブランドの愛着や信頼を高める要素です。
ブランドアイデンティティの成功事例
具体的なイメージを持っていただくため、ブランドアイデンティティの構成要素をうまく活用して、強いブランドを築いている企業の例を4つ紹介します。
アップル
まずは、誰もが知っている世界的に有名なテクノロジー企業であるアップルのブランドアイデンティティを見てみましょう。
フィロソフィー
「テクノロジーによって人々の生活を変える」というスローガンで、革新的で創造的なブランドであることを示しています。
ベネフィット
高品質でデザインや機能性に優れた製品やサービスを通じて、ユーザーにステータスや自己表現の機会を与えています。
属性
シンプルで洗練されたデザインやカラー、林檎をかじった形のロゴ、ミニマルなフォントなどで、ブランドの高級感やモダンさを表現しています。
パーソナリティー
ユーザーに感動や驚きを与える態度や感情で、消費者の期待を超えるブランドであることを示しています。
ユニクロ
続いて、日本発のカジュアルウェアブランドであるユニクロのブランドアイデンティティは、以下のように表現できます。
フィロソフィー
「LifeWear」(ライフウェア)というコンセプトで、シンプルで高品質な服を提供し、「毎日の生活を豊かにする衣服」を提供することを目指しています。
ベネフィット
ベーシックでコーディネートしやすい服を手頃な価格で提供し、ユーザーに自由なファッションの楽しみ方を提案しています。
属性
ロゴは赤と白を基調としたカラーのシンプルなフォントで作られており、ブランドのシンプルさやユニバーサルさを表現しています。
パーソナリティー
明るくてポジティブな雰囲気の店内や親しみやすい接客で、ユーザーとの楽しい関係を築いています。
スターバックス
世界的に有名なコーヒーショップブランドのスターバックスのブランドアイデンティティは、以下の通りです。
フィロソフィー
「自宅」「会社や学校」以外の3つめの場所 (サードプレイス)を提供し、コーヒーを通じて人と人とのつながりやコミュニティを大切にすることを目指しています。
ベネフィット
ユーザーの好みやニーズに合わせた多様なコーヒーやドリンクを提供し、居心地の良い店内やサービスを通じて、リラックスや楽しみの時間を提供しています。
属性
緑と白を基調としたデザインやカラーと、人魚の姿をしたロゴで、2011年にはあえてブランド名を使わないシンボルマークだけでマーケティングを行うデ・ブランディングを行いました。
パーソナリティー
温かくて親切な接客でユーザーとの信頼関係を築いており、スタッフの感謝を表す態度や感情表現により親しみやすさを高めています。
パタゴニア
最後は、米国発祥のアウトドアウェアブランドである、パタゴニアのブランドアイデンティティを見ていきましょう。
フィロソフィー
2019年に理念を「私たちは、地球を救うためにビジネスをしています」というビジョンで、環境保護に対する強いコミットメントを示しています。
ベネフィット
耐久性や機能性に優れた製品やサービスや、リサイクルやリペアなどの取り組みを通じて、消費者にも環境にも優しいアウトドアライフをサポートすることを約束しています。
属性
青と白を基調としたデザインやカラー、山岳の形をしたロゴ、シンプルなフォントなどで、ブランドの自然への敬意やシンプルさを表現しています。
パーソナリティー
冒険や挑戦を楽しむ態度や感情で、ユーザーのモチベーションを高めるブランドであることを示しています。
まとめ
ブランドアイデンティティは、ブランドの個性や存在感を表す重要な要素であり、ブランドの差別化や競争力、認知度や親近感、愛着や信頼などを高めることにつながります。
この記事で紹介した、アップルやユニクロ、スターバックスやパタゴニアなどのブランドを参考に、あなたのビジネスにも、ブランドアイデンティティを考えてみませんか?
みなさんが考えたブランドアイデンティティが、ユーザーの心に響くことを願っています。
また、Cultiveではブランディングの要ともなるビジョン/ミッション/バリューの策定から、インナーブランディングに関わるさまざまな社内施策までサポート実績がございます。
会社の未来を共に見据えた伴走体制でフルサポートいたしますので、ご検討中の方はぜひ一度ご相談ください。
この記事を書いた人
小名木 直子
Producer
オリジナルウェディングのプロデューサーとして多くのイベント企画に携わる。小人数〜200人規模のイベントを得意とする。職場の中でどれだけ心が動く瞬間があるかで人生の幸福度が変わることを実感し、多くの人にCultiveのサービスが届くようWEBサイトの監修も担う。
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