面白い就活イベントを企画する際のポイント
就活イベントを成功させるために、企画段階から意識しておきたいポイントを紹介します。
- ターゲットの学生像を明確にする
- 参加者が主体的に動ける仕掛けを作る
- SNS・口コミで拡散されやすい企画名を決める
- 参加する魅力を端的に伝える
- コストと効果のバランスを考える
順に見ていきましょう。
ターゲットの学生像を明確にする
就活イベントを成功させるには、まず「どんな学生を集めたいのか」を明確にすることが欠かせません。対象を曖昧にしたままでは企画の魅力が伝わりにくく、参加者が集まらない原因となります。
例えば、理系学生には研究や開発に関連する技術体験型イベントが響きやすく、文系学生には社会課題をテーマにしたディスカッション型企画が効果的です。クリエイティブ志向の学生にはアイデアソン(短期間でテーマに沿ったアイデアを出し合うイベント)やワークショップ、ベンチャー志望の学生には経営者との交流会などが人気を集めています。
このように学生の属性や志向性に合わせて設計することで、参加者の満足度が高まり、企業の魅力もより伝わりやすくなります。
参加者が主体的に動ける仕掛けを作る
就活イベントを面白くするには、企業が一方的に情報を伝えるだけではなく、学生が主体的に動ける仕掛けを盛り込むことが大切です。受け身の説明会では印象に残りにくいですが、主体的に行動する体験は参加者の記憶に強く刻まれます。
例えば、チームで課題を解決するグループワークや、チーム対抗戦形式のゲーム、謎解きイベントやプレゼン対決などは、学生が自ら考え発言し、協力する機会を提供します。
こうした主体的な体験を通じて「自分で動いた」という実感が得られ、イベントへの満足度や企業への好感度が高まりやすくなります。
SNS・口コミで拡散されやすい企画名を決める
就活イベントを多くの学生に知ってもらうには、SNSや口コミで拡散されやすい「キャッチーな企画名」をつけることが効果的です。
学生はイベント参加後にSNSで感想を投稿したり友人に紹介したりするため、短く覚えやすくユニークな名前ほど拡散力が高まります。実際に「脱出型就活イベント」や「オタク採用」といった事例は、そのネーミングのユニークさから話題を呼び、多くの学生の目に留まりました。
ネーミングの工夫としては、まず5文字前後でリズムよく覚えられること、次に「何をするイベントか」がイメージできる具体性を持たせることが重要です。
ユニークさとわかりやすさを両立した名前は、イベントの認知度を一気に高める力を持ちます。
参加する魅力を端的に伝える
数多くの就活イベントの中から学生に選んでもらうには、「参加することで何を得られるのか」を端的に示すことが欠かせません。漠然とした説明では魅力が伝わりにくく、他のイベントに埋もれてしまいます。
例えば「内定直結」「現場社員と直接話せる」「実務体験ができる」といった具体的なメリットを打ち出すことで、学生は参加価値をすぐに理解できます。さらに「すぐに選考につながる」「一次面接を免除」など、就活生にとって直接的な利点を明示すれば、参加意欲は一層高まります。
告知の段階で端的に魅力を提示することが、参加意欲を高める最大のポイントです。
コストと効果のバランスを考える
就活イベントを企画する際には、面白さを重視するあまりコストが膨らみすぎないよう注意が必要です。豪華な演出や大規模な仕掛けは目を引きますが、採用効果に見合わなければ投資が無駄になりかねません。
低コストであっても、工夫次第で魅力的なイベントは実現できます。例えば、オンライン開催にすれば会場費や移動費を削減でき、学生主体の運営を取り入れれば人件費などを抑えながら参加意識を高められます。
大切なのは「どの程度の予算で、どんな採用効果を得たいのか」を常に意識することです。コストと効果のバランスを意識した企画運営こそが、持続的に魅力ある就活イベントを実現するカギとなります。
面白い就活イベントの成功事例5選
就活イベントの中には、学生の心をつかみ、SNSでも話題になるユニークな取り組みがあります。ここでは、企業の個性を生かした成功事例を紹介します。
- キーワードマーケティング|超実戦型脱出プログラム
- 株式会社ペンシル|日本一ダイバーシティな就活イベント
- 株式会社yutori|オタク採用
- 博報堂|絶対に本音で話さざるを得ない会社説明会
- 面白法人カヤック|いちゲー採用
実際に注目を集めた就活イベントの事例を見ていきましょう。
キーワードマーケティング|超実戦型脱出プログラム
キーワードマーケティングが実施する「超実戦型脱出プログラム」は、参加者がマーケティング知識を駆使しながら「脱出ゲーム形式」で課題解決に挑むユニークな就活イベントです。
学生はチームごとに与えられたビジネス上のミッションを攻略するために協力し合い、戦略を立てながらゴールを目指します。単なるゲームではなく、実際のマーケティング課題をテーマにしているため、楽しみながらも実務的な思考力や分析力を発揮することが求められます。
学生にとっては、座学では得にくい「実戦型の経験」を積めるうえに、自分の主体性やスキルをアピールできる大きなチャンスとなります。企業側は、参加者の発想力や問題解決力、チームワークの発揮度合いを自然な形で観察できるため、選考の精度向上につながります。
ゲーム性と実務性を融合させたこのプログラムは、就活イベントにおける成功事例のひとつといえるでしょう。
参考:26卒向け・東京本社での謎解きインターンシップ体験レポート|Keymap
ペンシル|日本一ダイバーシティな就活イベント
株式会社ペンシルの「日本一ダイバーシティな就活イベント」は、「年齢・学歴・国籍・性別」を問わず、誰もが参加できることを特徴とした革新的な採用イベントです。
従来の就活が持つ固定的な枠組みを超え、多様なバックグラウンドを持つ人材が一堂に集まり、自分らしさを前面に出して挑戦できる場が用意されています。
イベントの進行は、応募条件を限定しないオープンな形式を採用し、多様性を象徴する仕掛けが随所に組み込まれています。参加した学生からは「肩書きや経歴にとらわれず、自分の強みを見てもらえた」「働き方に対する価値観が広がった」といった声が寄せられ、自分らしさを尊重されるという印象が強調されました。
企業にとっても、従来の枠組みでは出会えない新しい人材と接点を持つ貴重な機会となり、ダイバーシティ推進の実践事例として大きな注目を集めています。
参考:就活生のリアルな声から考える”新しい就活のカタチ”、『日本一ダイバーシティな就活イベント2023 〜普通に飽きちゃった人大集合〜』を開催 | ペンシルニュース
株式会社yutori|オタク採用
株式会社yutoriが実施する「オタク採用」は、アニメ・ゲーム・アイドルなど、自分の“オタク”な趣味を自己PRとして活かせるユニークな採用イベントです。
従来のエントリーシートや面接ではアピールしにくい“好き”や“熱中してきたこと”を堂々と語れるため、学生にとっては安心して自己表現できる貴重な場となっています。企業側にとっても、対象への熱量や探究心を通じて、意欲的に物事へ取り組む姿勢を見極めやすいのが大きな魅力です。
実際に「オタク採用」はSNSでも大きな話題を呼び、応募者以外にも企業の知名度やブランドイメージ向上につながっています。単なる採用活動にとどまらず、学生と企業の新しい接点をつくる試みとして注目される取り組みです。
博報堂|絶対に本音で話さざるを得ない会社説明会
博報堂が実施した「絶対に本音で話さざるを得ない会社説明会」は、学生と企業の双方向コミュニケーションを重視したユニークな採用イベントです。
匿名で質問できる仕組みを取り入れることで、学生は普段なら尋ねにくい疑問や不安を率直に投げかけることができ、実際の企業文化や働き方をリアルに知ることができます。
学生にとって安心して本音を交わせる場にすることで、将来のキャリア選択に役立つ貴重な機会となっています。企業側にとっても匿名の質問に誠実に答える姿勢を示すことで、透明性や信頼性の高いイメージを伝えられます。
その結果、学生との相互理解が深まり、入社後のミスマッチを減らす効果も期待できます。説明会そのものが話題性を持ち、誠実な企業姿勢を打ち出す場としても有効に機能する取り組みです。
面白法人カヤック|いちゲー採用
面白法人カヤックの「いちゲー採用」は、応募者が「自分の得意なゲームで勝負」するという独自の採用方式です。一般的な筆記試験や面接では測りにくい個性や強みを、ゲームを通じて表現できる点が大きな特徴です。
学生にとっては、好きなゲームを題材に自己表現できるため、緊張せず自然体で挑戦できるメリットがあります。イベントは、実際のゲームプレイを行ったあと、その内容をプレゼンテーションし、そこから人物像や創造性を企業が判断するという流れで進行します。
カヤックが重視するのはスキルの高さそのものではなく、ゲームを通じて表れる個性や感性で、まさに「遊び心」を大切にする同社の企業文化を体現した採用手法といえます。
応募者にとっても企業にとっても相性を見極める新しい場となり、話題性と独自性を兼ね備えた取り組みとして注目を集めています。
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学生が面白いと感じる就活イベント企画アイデア
ここでは、楽しみながら企業を知る工夫を取り入れた魅力的な企画アイデアを紹介します。
- ゲーム・謎解き型イベント
- 仕事体験型ワークショップ
- 企業ツアー・オフィス見学イベント
- 気軽に話せる社員交流イベント
- 学生同士のチーム対抗企画
- 独自選考を融合したイベント
それぞれの特徴と具体例を見ていきましょう。
ゲーム・謎解き型イベント
就活イベントに「ゲーム」や「謎解き」の要素を取り入れると、学生は遊び感覚で楽しみながら参加でき、自然と主体性や協力性、発想力を発揮できます。
企業にとっても、説明会や面接だけでは見えにくい問題解決力やチームワークを観察できるため、双方にとってメリットの大きい形式です。
脱出ゲーム型採用イベント
会議室やオンライン空間を舞台に、企業課題をモチーフにした謎解きに挑戦。チームで協力しながら制限時間内のクリアを目指す。
RPG風シミュレーションゲーム
実際の業務をテーマに、予算配分や人員配置などをゲーム形式で決定。1チームが1つの企業となり、企業対抗で利益の最大化を目指す。
プレゼンバトルゲーム
与えられたテーマや商品をもとに、短時間で企画を考え発表。楽しさと緊張感を両立しながら表現力を発揮できる。
ゲームスキル評価型選考
学生が得意なゲームや協力プレイを披露し、個性やアイデアを自由に発揮できる形式。自然体で個性や創造性を発揮できる。
以上のように、ゲームや謎解きの仕掛けを加えることで「楽しかった」と感じてもらえる体験型イベントになり、企業理解や採用の質向上が期待できます。
仕事体験型ワークショップ
就活イベントの中でも人気が高いのが「仕事体験型ワークショップ」です。企業にとっても学生のスキルや適性、仕事への姿勢を把握しやすく、採用のミスマッチ防止にもつながります。
広告制作ワークショップ
学生がチームを組み、商品やサービスの広告プランを考案。コピー作成やデザイン案を通じて、発想力を発揮できる。
新商品企画チャレンジ
市場データやトレンドを参考に、新しい商品のアイデアを出し、プレゼンまで実施。企画やマーケティングを体験できる。
コンサルティング体験ワーク
実際のビジネス課題を題材に、分析・戦略立案を行うケーススタディ形式。チームで問題解決するなど、協働を体感できる。
カスタマーサポート体験
想定される顧客からの問い合わせに回答し、柔軟な対応力やコミュニケーション力を試すことができる。
このようなワークショップは、学生にとって「働く実感」を得られると同時に、企業側にとっても即戦力やポテンシャルを見極めやすい効果的な就活イベントです。
企業ツアー・オフィス見学イベント
就活イベントの中でも人気が高いのが、実際の職場を訪問する「企業ツアー・オフィス見学」です。
普段は入れないオフィスやバックヤードを体験できるワクワク感があり、学生にとっては職場環境や雰囲気を直に感じられる貴重な機会となります。企業にとっては、オープンで誠実な姿勢を示しながら自社の魅力を自然に伝えられるメリットがあります。
一日社員同行プログラム
学生が社員に一日密着し、打ち合わせや日常業務を体験。リアルな仕事内容を知ることができる。
バックヤード見学ツアー
工場や倉庫、研究室など普段見られない現場を案内。モノづくりの裏側を体感できる。
ワークスタイル体感イベント
フリーアドレス制や最新設備を体験でき、オフィス環境や働きやすさを実際に知ることができる。
ランチ交流付きオフィス見学
社員食堂や休憩スペースを利用し、社員と学生がカジュアルに交流。企業文化を肌で感じられる。
このように、オフィス見学イベントは学生の理解促進と企業ブランディングを両立できる効果的な取り組みです。
気軽に話せる社員交流イベント
就活イベントで学生から高い評価を得やすいのが、社員と距離の近い形で交流できるイベントです。
座談会やカフェスタイルなどリラックスした雰囲気を演出することで、学生は質問しやすくなり、企業の雰囲気や文化を感じ取りやすくなります。企業にとっても、学生に安心感を与えてエントリーや志望度の向上につなげられる効果があります。
カフェスタイル座談会
コーヒーやお菓子を囲みながら、少人数制で社員と自由に会話。リラックスした環境で質問しやすい。
テーマ別交流テーブル
「キャリア形成」「働き方」「新入社員の1日」などテーマごとに社員が配置され、学生が自由に移動して話せる仕組み。
ランチ交流会
社員食堂やカフェでランチを共にしながら、日常の雰囲気を体感。自然な会話で企業文化が伝わる。
キャリアトークセッション
社員が自分のキャリアや失敗談を共有した後、学生と意見交換。本音が聞けるため理解が深まる。
このような工夫を凝らした交流イベントは、学生の不安を和らげながら企業理解を深め、応募意欲を高めてくれます。
学生同士のチーム対抗企画
就活イベントをより盛り上げ、学生の主体性を引き出す方法として効果的なのが「チーム対抗形式」の企画です。学生をグループに分け、課題解決やプレゼンを競わせることで、協働経験やリーダーシップを発揮する場を提供できます。
仲間とのネットワーク形成にもつながり、参加者にとって大きなメリットとなります。企業にとっても、チームワークやコミュニケーション力、問題解決力などを自然に評価できる点が大きな魅力です。
課題解決コンテスト
実際のビジネス課題を提示し、学生チームが分析・提案。最終的にプレゼンで成果を競い合う。
新規事業アイデアピッチ
ピッチとは、短時間で行う事業や企画のプレゼンテーションのこと。限られた時間で新しいサービスや事業を構想し、投資家役の社員に向けて発表。
ゲーム型協働チャレンジ
謎解きやサバイバルゲームなどをチーム戦で実施。協力や役割分担の重要性が浮き彫りになる。
ディベートバトル
賛否のあるテーマを設定し、チームごとに立場を分けて議論。論理的思考力や発信力を確認できる。
プレゼン対決イベント
ワークを重ねた後、全チームがステージで発表し合い、観客や社員の投票で優勝を決定。達成感と一体感を味わえる。
このようにチーム対抗企画は、競争と協力のバランスを通じて学生の潜在力を引き出し、企業にとっても人材評価の場として有効です。
独自選考を融合したイベント
近年注目を集めているのが、採用プロセスそのものをイベント化する「独自選考融合型イベント」です。
従来の堅苦しい面接や筆記試験とは異なり、楽しみながら挑戦できる形式を取り入れることで、学生は自然体で自分を表現できます。緊張感が和らぎ、本来の個性や強みをアピールしやすいのが大きなメリットです。
企業にとっても、自社ならではの価値観やカルチャーを伝えやすく、採用ブランディングの強化につながります。
趣味PR採用イベント
学生が自分の趣味や熱中していることをテーマにプレゼン。個性や熱意を重視した選考が可能。
ゲームスコア連動型選考
指定されたゲームをプレイし、スコアやプレイスタイルを参考に評価。集中力や工夫する力を観察できる。
性格診断×グループディスカッション
性格診断結果をもとにチームを組み、課題に挑戦。個性の違いを活かした協働性を評価できる。
SNS投稿型エントリー
自分を象徴する写真や文章をSNSに投稿してエントリー。発信力や創造性を見極められる。
このようなユニークな企画は、学生にとって忘れられない体験となり、企業にとっても自社の魅力を強く伝えられる採用手法です。
まとめ|「面白さ」は就活イベント成功のカギ
面白い就活イベントは、学生に楽しさと学びを同時に提供し、企業の魅力をより深く伝えられる効果的な採用施策です。
堅苦しい説明会にとどまらず、発想次第で主体性や交流を引き出し、学生の心に残る体験を生み出せます。企画内容や運営方法を工夫することで、参加者との接点を広げ、長期的な関係づくりにもつながります。
Cultiveでは、企業の“らしさ”を抽出し、その想いや理念を学生に届けるような企画をお手伝いいたします。
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