内定者座談会とは
内定者座談会とは、内定承諾後から入社までの期間に実施される内定者フォロー施策のひとつです。先輩社員と内定者が直接対話する場を設けることで、企業や仕事への理解を深め、不安を和らげることを目的としています。
座談会は、一般的に少人数のグループ形式で行われます。カジュアルな雰囲気のなかで自由に質問できるため、面接では聞きにくかった疑問や不安も話しやすい点が特徴です。質問会スタイルや対話形式、先輩社員による経験談の共有など、内定者の関心に合わせて内容を設計できます。
内定承諾から入社までの期間は約6ヵ月から1年と長く、その間には懇親会や研修、面談などさまざまなフォロー施策が実施されます。そのなかでも内定者座談会は、「情報提供」と「関係構築」を同時に行える点で重要な役割を担います。
企業からの一方的な説明ではなく、内定者が「知りたいことを知れる」双方向のコミュニケーションが生まれることで、企業への信頼感が育まれます。短時間であっても記憶に残り、「この会社で働きたい」という気持ちを高める機会となるでしょう。
内定者懇親会との違い
内定者座談会と懇親会は、どちらも内定者フォローの代表的な施策ですが、目的や形式には明確な違いがあります。それぞれの特性を理解したうえで、自社に適した方法を選択しましょう。
それぞれの特徴は以下になります。
【内定者座談会と内定者懇親会の主な違い】
| 内定者座談会 | 内定者懇親会 | |
|---|---|---|
| 目的 | 情報提供・質疑応答 | 親睦・交流 |
| 形式 | 対話や質問が中心 | 食事やレクリエーションを通じた交流が中心 |
| 雰囲気 | やや真面目で
業務理解を深める場 |
座談会より
カジュアルな雰囲気 |
| 参加人数 | 少人数グループが一般的 | 大人数での開催が可能 |
| 所要時間 | 60分から90分程度 | 2時間から3時間程度 |
懇親会のなかで座談会タイムを設けるなど、両者を組み合わせた実施も効果的です。それぞれのよさが融合した場が、内定者の心に深く残る体験となっていきます。
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内定者座談会を実施する5つの目的と効果
内定者座談会には、単なる情報提供以上の効果があります。ここでは主要な5つの目的と、それぞれがもたらす効果を見ていきましょう。
- ①内定者の不安や疑問を解消できる
- ②社内や仕事の雰囲気をリアルに伝えられる
- ③先輩社員との接点を入社前から構築できる
- ④接点構築により内定辞退率を下げられる
- ⑤先輩社員の教育意識を向上させられる
①内定者の不安や疑問を解消できる
座談会は、内定者が抱えやすい不安を和らげるための有効な場です。多くの内定者は「仕事についていけるか」「職場に馴染めるか」といった点に不安を感じています。こうした不安の多くは、情報が不足していたり、入社後のイメージが具体化できていなかったりすることが原因です。
座談会では、先輩社員の実体験を直接聞くことで、漠然とした不安が具体的な理解へと変わっていきます。業務の進め方や職場の雰囲気、困ったときのサポート体制などを知ることで、入社後の姿を思い描きやすくなるためです。カジュアルな雰囲気のなかで気軽に質問できるのも、安心感につながります。
不安が和らぐことで内定者の入社意欲は自然と高まり「この会社でなら前向きに働けそうだ」という気持ちが育っていくでしょう。
②社内や仕事の雰囲気をリアルに伝えられる
座談会の大きな価値は、社内や仕事の実情をありのままに伝えられることです。採用広報や面接では魅力的な側面が中心になりやすく、入社後に「思っていたのと違う」と感じることがあります。
しかし、座談会では、先輩社員が自身の経験をもとに、やりがいだけでなく大変さや苦労を知ることができます。仕事で壁にぶつかった場面や、失敗から学んだエピソードを聞くことで、内定者は入社後の働き方を具体的に想像できるようになるでしょう。
こうしたリアルな情報共有は、入社前後のギャップを減らし、早期離職の防止にもつながります。完璧ではない先輩の姿に触れることで「失敗しても成長できる環境がある」という安心感が生まれ、前向きな気持ちで入社を迎えられるでしょう。
③先輩社員との接点を入社前から構築できる
入社前から「顔と人柄を知っている先輩がいる」という状態は、内定者にとって大きな心の支えになります。座談会を通じて先輩社員との縦のつながりを築くことで、入社後に新しい環境へスムーズに溶け込める準備ができます。
座談会で話した先輩は、入社後に相談しやすい存在です。業務の疑問や不安が生じた際も、「あのとき話した先輩」という記憶があることで、声をかける心理的ハードルが下がるでしょう。
事前に接点があることで、配属後のOJTや日常のコミュニケーションも円滑になります。人と人との温かなつながりが、組織への愛着を育んでいく——座談会は、そんな大切な種を蒔く場となります。
④接点構築により内定辞退率を下げられる
内定辞退は「他社のほうが魅力的に見える」「入社後のイメージが持てない」「不安が残っている」といった理由で起こりやすくなります。座談会は、こうした不安や迷いに働きかける有効な施策です。
先輩社員と直接話すことで企業理解が深まり、仕事内容や働く姿が具体的に思い描けるようになります。その結果、志望度が高まり「ここで働きたい」という気持ちが強まるでしょう。
特に大きいのが、人との接点が生まれる効果です。企業の存在が顔の見える「人」の集まりとして感じられることで、心理的な距離が縮まります。「この先輩たちと一緒に働きたい」との想いが、入社への決意をあと押しするでしょう。また、接点ができることは競合他社との差別化にもなります。こうした積み重ねが、内定辞退を防ぐためには大切です。
⑤先輩社員の教育意識を向上させられる
内定者座談会は、先輩社員にとっても自分の歩みを振り返る大切な時間になります。内定者に仕事の話や経験を伝えるなかで「あのとき何に悩み、どう乗り越えてきたのか」「この仕事のどこにやりがいを感じてきたのか」を言葉にするからです。その過程で、自分自身の成長や仕事の意味をあらためて実感する瞬間が生まれます。
また「もうすぐ後輩が入ってくる」という実感は、教える立場としての意識をより呼び覚ましてくれます。組織全体に人を育てる空気が広がり、採用や育成を“自分ごと”としてとらえる社員も増えていくでしょう。先輩から後輩へと想いが手渡されていく——座談会は、そのような温かな循環を生み出す場でもあります。
内定者座談会が盛り上がる企画アイデア
効果的な座談会を実施するには、内定者が興味を持ち積極的に参加できる企画設計が大切です。心を開いて話せる雰囲気づくりと、本当に知りたいことを聞ける仕かけが、座談会の成功をもたらします。ここでは実践的な3つの企画アイデアをご紹介します。
- 内定者と目線が近い新人社員への質問会
- 先輩社員との部門別座談会
- 先輩社員による経験談・失敗談

内定者と目線が近い新人社員への質問会
内定者と目線が近い新入社員による質問会は、内定者の不安解消に効果的な施策です。新入社員は内定者にとって「数ヵ月後の自分」を重ねやすい存在であり、最も身近なロールモデルといえます。
質問会は、内定者4〜5名に対して新入社員1〜2名を配置するグループ形式や、15分から20分ごとに新入社員を入れ替えるローテーション形式が効果的です。複数の新入社員と話すと、さまざまな視点や経験を知ることができます。
質問内容は「入社前に抱いていた不安がどう解消されたのか」「最初の数ヵ月で何に苦労したのか」などがおすすめです。同じ立場を経験した先輩だからこそ語れる言葉が、内定者の不安を安心へと変えていくでしょう。
先輩社員との部門別座談会
先輩社員との部門別座談会は、入社後の働き方を具体的にイメージできる貴重な機会です。配属予定の部門や職種ごとに分かれて話を聞くことで、業務内容やキャリアパスがより現実的に見えてきます。
実際に一緒に働く可能性のある先輩と直接話せるため、配属後の不安も自然と和らぎます。部門ごとの雰囲気や文化の違いを知ることで「この場所で働く自分」の姿を描きやすくなるでしょう。
参加する先輩社員は、若手から中堅まで複数の年次を配置するのが理想です。仕事内容や1日の流れ、必要なスキルなどを聞くと、キャリアの全体像が見えてきます。先輩の言葉をとおして、自分が活躍する未来が少しずつ形になっていく——そのような前向きな期待感を育てるきっかけになります。
先輩社員による経験談・失敗談
先輩社員による経験談・失敗談は、内定者の不安を前向きな期待へと変えるのに効果的です。シアター形式で15〜30分程度一人の先輩社員が自身の経験を語り、そのあとに質疑応答をおこなうことで、ストーリーとして情報が伝わりやすくなります。
テーマ例としては「入社後の大きな失敗とそこから学んだこと」「キャリアの転機となったできごと」「この仕事の醍醐味を感じた瞬間」などが効果的です。完璧な成功例よりも、悩みながら成長してきた姿のほうが、自分の将来と重ねやすくなります。
先輩の経験は具体的なロールモデルとなり「この人のように働きたい」という目標を生み出すでしょう。
実施の際は、事前準備をしすぎないこともポイントです。その場で思い出しながら語るほうが臨場感が生まれ、一人の物語をとおして企業の価値観や文化が伝わっていきます。
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内定者座談会でのよくある質問と回答のポイント
座談会では内定者からさまざまな質問が寄せられます。各カテゴリーでよく出る質問と、それに対する効果的な回答のポイントを押さえ、充実した座談会を実現しましょう。
- 仕事内容に関する質問
- 職場や人間関係に関する質問
- 福利厚生や労働条件に関する質問
- キャリアや成長機会に関する質問
- 入社準備に関する質問
仕事内容に関する質問
仕事内容に関しては、内定者が具体的なイメージを持ちたいことです。以下のような質問がよく寄せられます。
- 1日のスケジュールを教えてください
- 具体的にどのような業務を担当していますか
- 入社後すぐに任される仕事は何ですか
- 仕事で大変だと感じることは何ですか
- どのようなときにやりがいを感じますか
- プロジェクトの進め方を教えてください
- 繁忙期と閑散期の違いはありますか
- チームでの仕事と個人での仕事の割合はどれくらいですか
仕事内容に関する質問には、具体例を交えて答えましょう。「○○というプロジェクトでは、このような業務を担当しました」といった実例があると、内定者はイメージしやすくなります。
また、入社1年目や3年目など時系列で説明すると分かりやすいでしょう。キャリアの進展に応じて担当する業務がどう変わっていくのかを示すと、成長のイメージを持ってもらえます。
大変さも正直に伝えつつ、その先にある成長や達成感も併せて伝えることが大切です。困難な経験をどう乗り越えたのか、そこから何を学んだのかを語ることで、リアリティと前向きさの両方を届けられます。苦労の先に見えた景色や乗り越えたときの達成感のように、リアルな感情を共有することが、内定者の心に勇気を与えます。
職場や人間関係に関する質問
人間関係や職場の雰囲気は、内定者が最も不安を感じやすい部分です。以下のような質問が頻繁に出されます。
- 職場の雰囲気を教えてください
- 上司や先輩とのコミュニケーション頻度はどれくらいですか
- ランチは誰とどのように過ごしていますか
- 部署の年齢構成を教えてください
- 社員同士の交流機会はありますか
- 風とおしのよさを感じますか
- 質問しやすい環境ですか
- 部署やチームの人数を教えてください
回答のポイントは、自分の実感をベースに正直に答えることです。一般論ではなく「私の部署では」と具体的な状況を伝えることで信頼性が高まります。
部署による違いがある場合は、その旨も伝えましょう。全社一律ではなく、チームごとに特色があることを説明することで、より正確な情報提供となります。
人間関係は具体的なエピソードで説明すると効果的です。「困ったときに先輩がこのようなサポートをしてくれた」「チームでこんな交流をしている」といった実例が、内定者の安心感につながります。温かなエピソードが内定者の不安を和らげ「この職場なら安心して働けそうだ」という期待を育みます。
福利厚生や労働条件に関する質問
働く環境や待遇に関する質問も、内定者が気になる重要なポイントです。以下のような質問がよく出ます。
- 有給休暇の取得率はどれくらいですか
- 残業時間は平均どれくらいですか
- リモートワークは可能ですか
- 産休・育休の取得実績を教えてください
- 資格取得支援制度はありますか
- 住宅手当などの各種手当について教えてください
- フレックスタイム制度は活用できますか
- 社員食堂や社割制度はありますか
福利厚生や労働条件に関しては、制度として回答できる内容と個人の実体験を区別することが大切です。「制度上は○○ですが、私の場合は△△のように活用しています」と説明すると分かりやすいでしょう。
数字で答えられるものは具体的に伝えます。「有給取得率は約○%です」「私の部署では月平均○時間程度の残業です」といった定量的な情報が、内定者の判断材料となります。
また、個人の給与額など答えられない質問への対処法も準備しておきましょう。「具体的な金額は個人情報なのでお答えできませんが、初任給や昇給の仕組みについては人事から説明があります」のような、適切な対応が求められます。誠実に答える姿勢そのものが、企業への信頼を深めるでしょう。
キャリアや成長機会に関する質問
自分の将来像を描きたい内定者からは、キャリアに関する質問が多く寄せられます。
- 入社してからどのような成長を実感していますか
- 研修制度について教えてください
- キャリアパスの具体例を教えてください
- 異動や配置転換の頻度はどれくらいですか
- 若手が活躍している事例はありますか
- どのようなスキルが身につきますか
- 評価制度はどのような仕組みですか
- 管理職になるまでの平均年数を教えてください
回答のポイントは、自身の成長実感を具体的に語ることです。「入社1年目でこんなことができるようになった」「3年目の今、こんな業務を任されている」といった実例が説得力を持ちます。
キャリアパスは一例として自分や先輩の事例を紹介しましょう。「絶対にこうなる」という断定ではなく「こういう道もある」と複数の可能性を示すことが大切です。
会社の育成方針や評価制度も併せて説明すると、組織としての成長支援体制が伝わります。個人の努力だけでなく、会社がバックアップしてくれる環境があると示すと、内定者の安心感が高まります。先輩社員の言葉から「この会社で成長できる」「自分の可能性を広げられる」という確信が内定者の心に届くでしょう。
入社準備に関する質問
入社が近づくにつれて、準備に関する質問も増えてきます。
- 入社までに勉強しておくべきことは何ですか
- 取得しておいたほうがよい資格はありますか
- 読んでおくべき本はありますか
- 入社前の不安をどう解消しましたか
- 入社を決めた理由を教えてください
- 学生のうちにやっておくべきことはありますか
ここでは、実際に自分が入社前にやっておいてよかったことを伝えましょう。具体的な書籍名やスキルを挙げると、内定者は実践しやすくなります。
ただし、過度なプレッシャーを与えないよう「必須ではないですが、知っておくと役立つかもしれません」といった柔らかな表現を心がけてください。あわせて入社後の研修やフォロー体制にも触れることで、内定者は入社までの時間を前向きに過ごせるようになります。
先輩の言葉が「少しずつ準備していけばよい」という余裕を内定者の心に届けます。
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内定者座談会は、先輩社員とのリアルな対話を通じて企業理解を深め、内定者の不安を和らげる施策です。内定者の視点に寄り添った企画と丁寧な運営により、内定辞退率の低下や入社後の早期活躍につながっていきます。
座談会を成功に導くのは、内定者の気持ちに寄り添う企画と、先輩社員の率直な語りです。形式的な情報提供ではなく、自社の文化や価値観が自然に伝わる場を創りましょう。先輩から後輩へ、想いが受け継がれていく——その温かなつながりが、組織の絆を深め、未来への期待を育みます。
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