歓迎会の司会進行役が知っておきたいこと
まず、歓迎会をスムーズに進めるために、司会進行役が事前に押さえておきたいポイントを紹介します。
- 歓迎会における司会の役割とは
- 司会は主に幹事や先輩社員が担当
- 進行役として意識すべきこと
- 司会が当日のために準備しておきたいこと
順に見ていきましょう。
歓迎会における司会の役割とは
歓迎会の司会は、会全体の進行を管理するだけでなく、場の雰囲気をつくる重要な役割を担います。
新しく迎える参加者が緊張せず、自然に会話や笑顔が生まれるように場を和ませることは、司会ならではの大切な仕事です。
また、幹事や会社側が込めた「歓迎の気持ち」や「交流を深めたい」という思いを進行の中でさりげなく表現することも求められます。
単なるアナウンス役ではなく会の成功を左右する存在として、参加者全員が心地よく楽しめる空気を整えることこそ、司会進行役に期待される大切な役割です。
司会は主に幹事や先輩社員が担当
歓迎会の司会は、多くの場合、会の企画や進行に関わる幹事や、職場に慣れた先輩社員が務めます。幹事は参加者全体を把握しやすく、先輩社員は職場の雰囲気や進行の流れに精通しているため、安心して任せられる存在です。
新入社員が担当するケースはほとんどなく、まだ職場の雰囲気に慣れていない立場だからこそ、主役として歓迎される側に回るのが一般的です。
役割を決める際は、司会経験がある人や、話しやすい雰囲気を作れる人を選ぶとスムーズです。さらに補佐役をつけておけば、万一のトラブルにも落ち着いて対応できます。
進行役として意識すべきこと
進行役として最も重要なのは、時間配分を守りつつ会を円滑に進めることです。進行が遅れると後半のプログラムにしわ寄せが出るため、各コーナーの持ち時間を意識しましょう。
また、場の空気を読み、緊張感を和らげる柔らかな話し方や笑顔も欠かせません。参加者への細やかな気配りも重要で、乾杯の準備や席替えの案内など、さりげなくサポートできると好印象です。トラブルが起きた際には、慌てず柔軟に対応する冷静さも求められます。
基本は台本に沿って進行しますが、状況に応じてアドリブを交え、自然体で話すことで会場の一体感が高まります。司会は場の舵取り役として、安心感と活気を両立させる存在です。
司会が当日のために準備しておきたいこと
司会が当日に備えて準備すべきことは多岐にわたります。まず、進行スケジュールや台本を事前に確認し、流れや所要時間を明確にしておきましょう。
乾杯の挨拶や締めの言葉を担当する人物は、あらかじめ決めて内容も確認しておきましょう。会場のマイクやプロジェクター、音響設備は事前に動作チェックを行い、不具合を防ぐことが大切です。
また、参加者名簿を把握し、挨拶の順番や紹介すべき人物を把握しておくと、安心感のあるスムーズな進行につながります。
さらに、幹事や上司と打ち合わせをして、司会の役割や進行上の注意点を共有しましょう。丁寧な準備こそが歓迎会成功のカギです。
歓迎会の進行フロー|基本のタイムラインと構成
ここでは、歓迎会をスムーズに進めるための進行フローとタイムラインの構成を紹介します。
- 歓迎会の基本的な流れ【タイムスケジュール付き】
- 社風によって変わる進行例
- 余興・ゲームを入れる際の進行例
詳しく解説します。
歓迎会の基本的な流れ【タイムスケジュール付き】
歓迎会は、開会から閉会までを時系列で組み立てるのが基本です。
まず「開会宣言」(約1分)でスタートを告げ、続いて上司や代表による「挨拶」(約5分)を行います。その後「乾杯」(約3分)で場を盛り上げ、メインの「歓談」(約20~30分)へ移ります。
歓談中または後半には「新人紹介」(約10分)を設け、新入社員から一言ずつ挨拶してもらうのが一般的です。場合によっては「余興」(約15分)を挟み、笑いや交流を促すとさらに場が和みます。
終盤は「締めの挨拶」(約5分)で感謝や今後の抱負を述べ、最後に「閉会宣言」(約1分)で会を締めくくります。
なお、実際の所要時間は会場規模・参加人数・余興の有無などによって変動します。あくまで目安ではありますが、この流れを押さえておけば、初めての司会でも全体像をつかみやすく、時間配分も安定します。
社風によって変わる進行例
歓迎会の進行は、会社や職場の社風によって大きく異なります。
礼儀や形式を重視する職場では、開会から閉会までの流れがしっかり決まっていて、代表挨拶や新人挨拶もやや堅めの内容になることが多いです。
一方、カジュアルな雰囲気の職場では、歓談やゲーム、クイズ、ビンゴ大会などの余興を中心に、笑いや交流を重視した進行になる傾向があります。
司会はこうした社風を理解し、場に合わせた話し方や進行スタイルを選ぶことが重要です。あらかじめ幹事や上司に進行のトーンや内容を確認し、フォーマルでもカジュアルでもスムーズに対応できる柔軟さを持つことで、参加者全員が楽しめる歓迎会になります。
余興・ゲームを入れる際の進行例
歓迎会に余興やゲームを取り入れる場合は、全体の進行を乱さない時間配分が重要です。
所要時間は10〜15分程度を目安にし、歓談の中盤や終盤など、場が温まったタイミングで導入すると盛り上がりやすくなります。
司会は、開始前にルールや進行手順を簡潔に説明し、参加者が迷わず楽しめるよう配慮します。また、ゲーム中は笑いや拍手を促す声かけで一体感を演出しましょう。
予定通りに進まなかった場合は、ラウンド数を減らす、勝敗決定を早めるなどで柔軟に調整し、全体のスケジュールに支障が出ないようにすることが大切です。
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【台本付き】歓迎会で使える司会のセリフ例
歓迎会の各場面でそのまま使える司会のセリフ例を用意しました。開会から閉会までの進行台本として参考にしてください。
- 司会セリフ例|開会宣言〜代表挨拶
- 司会セリフ例|乾杯・歓談中・新人紹介
- 司会セリフ例|余興やゲームの案内
- 司会セリフ例|締めの挨拶・二次会案内
流れに沿って確認していきましょう。
司会セリフ例|開会宣言〜代表挨拶
開会直後は会全体の雰囲気を左右する重要な場面です。形式的になりすぎず、自然な流れを意識しましょう。声のトーンはやや明るめに、間を意識してゆっくり話すことで、聞きやすさと落ち着いた印象を与えられます。
セリフ例:
「皆様、本日はお忙しい中お集まりいただきありがとうございます。ただいまより歓迎会を始めさせていただきます。まずは、○○部長よりご挨拶をいただきます。部長、よろしくお願いいたします」
案内の際は、目線や手振りで挨拶者の方向を示すと、参加者の視線が自然に集まりスムーズです。
さらに、冒頭に「本日を楽しみにされていた方も多いのではないでしょうか」「今日が皆さんにとって素敵な出会いの場になればと思います」「せっかくの歓迎会ですので、思いきり盛り上がっていきましょう」といった軽い一言を添えると、会場の緊張感が和らぎます。
新メンバーや参加者の笑顔を引き出せるよう、雰囲気づくりを意識することが成功のポイントです。
司会セリフ例|乾杯・歓談中・新人紹介
乾杯から歓談、新メンバー紹介への進行は、会の盛り上がりと参加者同士の交流を自然につなぐ大切な場面です。
乾杯では会場の注目を集めるように一呼吸おき、「それではここで乾杯に移りたいと思います。皆さま、グラスのご用意をお願いいたします。乾杯のご発声を、△△課長にお願い致します」と明るく紹介しましょう。乾杯後は「ありがとうございました。どうぞお食事やお飲み物をお楽しみください」と余韻を残しながら歓談に誘導します。
歓談中は場の雰囲気を見ながら、「こちらのテーブルも盛り上がっていますね」「お料理のお味はいかがでしょうか」など短いコメントを添えると、会場全体が活気づきます。ドリンク追加や料理の案内をさりげなく入れるのも親切です。
タイミングを見て「続きまして、本日より新しく仲間入りした○○さんをご紹介いたします。緊張しているかと思いますので、どうぞ温かい拍手でお迎えください」とつなぐと、新メンバーも安心して挨拶できます。
自己紹介後には「ありがとうございます。○○さんの趣味のお話、皆さんぜひのちほど聞いてみてくださいね」と一言フォローを添えると、交流が自然に広がります。
司会セリフ例|余興やゲームの案内
余興やゲームの進行は、参加者の一体感を高め、会場全体を盛り上げる大切な場面です。
切り替えのタイミングでは「ここでちょっと気分を変えて、余興タイムに入りたいと思います。本日は○○ゲームをご用意しました。ルールは簡単ですので、皆さんぜひご参加ください」と明るく導入しましょう。
ルール説明では「それでは簡単にルールをご説明いたします。まずはチームに分かれていただき、制限時間内に○○をしていただきます」と具体的に案内するとスムーズです。
進行中は「皆さん、ぜひ積極的に楽しんでくださいね!」「いい勝負になってきましたね、最後まで盛り上がっていきましょう!」といった実況風の声かけで臨場感を演出します。拍手や歓声を促すとさらに一体感が高まります。
もし進行が押している場合は、「少し時間が押しておりますので、ここからはテンポよく進めてまいります」「この後も楽しい企画が待っていますので、ここで一区切りとさせていただきます」と切り上げましょう。逆に余裕があるときは「もう1戦だけ追加しましょう!」と臨機応変に調整できると安心です。
司会セリフ例|締めの挨拶・二次会案内
歓迎会の締めくくりは、参加者全員の満足感を高め、二次会へ自然に誘導する重要な場面です。流れとしては、感謝の言葉 → 二次会案内 → 明るい結びを意識しましょう。
セリフ例:
「さて、楽しい時間はあっという間で、そろそろお開きの時間となりました。本日はお忙しい中ご参加いただき、誠にありがとうございました。○○部長をはじめ、ご挨拶や乾杯のご発声をいただいた皆さま、そして準備をしてくださった幹事の皆さまに心より感謝申し上げます」
続いて二次会の案内をします。 「このあと、○○駅近くの□□にて二次会を予定しております。お時間のある方はぜひお気軽にご参加ください。場所が分からない方は幹事までお声がけください。」
最後は明るく結びます。 「本日は皆さま、本当にありがとうございました。引き続き楽しい時間をお過ごしください!」「どうぞお気をつけてお帰りください。また明日からもよろしくお願いいたします!」
感謝をしっかり伝えつつ、前向きな言葉で締めることで、会全体が和やかにまとまり、自然と次の場へ移行できます。
司会進行を成功させるためのコツとマナー
ここでは、歓迎会を成功に導くための具体的なコツと、司会者として押さえておきたい基本マナーを紹介します。
- 新人が緊張しない雰囲気作りを徹底
- 進行が押した/余った時の対応法を用意
- 会場スタッフや上司との事前すり合わせを実施
詳しく解説します。
新人が緊張しない雰囲気作りを徹底
新しく仲間入りした方が緊張せず歓迎会を楽しめるようにするには、司会のちょっとした配慮が欠かせません。
紹介の際は「少し緊張していると思いますので、温かい拍手でお迎えください」といった優しい言葉を添え、自己紹介後には「ありがとうございます、素敵な趣味ですね」などのフォローで安心感を与えましょう。
また、参加者全体に向けては、明るい挨拶や軽いユーモアを交えた進行で場を和ませます。さらに、新加入の仲間が話しやすくなるよう「○○さんの好きな食べ物は?」など簡単な質問タイムや、隣の人と自己紹介をし合う短いアイスブレイクを取り入れるのも効果的です。
こうした工夫で会場全体がリラックスし、新メンバーも自然体で交流できます。
進行が押した/余った時の対応法を用意
歓迎会では予想外の進行ずれが起こることも珍しくありません。時間が押した場合は、挨拶やコメントを要点だけにまとめてもらうよう依頼し、余興やゲームの時間を短縮するなどして調整します。
逆に早く終わりそうな場合は、歓談時間を延長したり、その場で簡単にできるクイズやビンゴなどの余興を追加すると自然に時間を埋められます。
いずれの場合も、あらかじめ短縮・延長の両方のパターンを想定し、台本や進行表に予備案を組み込んでおくことが大切です。事前準備をしっかり行うことで、当日の状況に合わせて臨機応変に対応できるようになります。
会場スタッフや上司との事前すり合わせを実施
歓迎会を円滑に進めるためには、事前に会場スタッフや上司と綿密なすり合わせを行うことが欠かせません。
まず、音響設備やマイクの動作確認を行い、音量や切替方法も把握しておきましょう。次に、挨拶を行う方の氏名・順番・所要時間を確認し、予定変更があった場合の対応も共有します。
また、開会から締めまでの進行の細かな流れを関係者と共有し、タイミングや合図の取り方を決めておくと安心です。さらに、緊急時に連絡を取れる電話番号や、機材トラブル・急な欠席が発生した際の対応フローも事前に確認しておきましょう。
こうした準備が当日のスムーズな進行とトラブル回避につながります。
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よくある質問と対処法|歓迎会の司会Q&A
ここでは、歓迎会の司会進行についてのよくある質問と実践的な対処法を、Q&A形式で紹介します。
- 挨拶する人が来ない/遅れる際の対処は?
- 緊張してうまく話せないときはどうする?
- 参加者が盛り上がらない時はどうフォローすれば良い?
それぞれ確認していきましょう。
挨拶する人が来ない/遅れる際の対処は?
挨拶予定者が急に欠席・遅刻する場合は、会の流れを止めない迅速な判断が必要です。
まずは事前に代役候補を上司や幹事と共有しておき、当日は状況を確認次第、代役を依頼します。遅れる場合は、先に別のプログラムを進めるなどスケジュールを入れ替えましょう。
参加者への案内は「○○部長は少し遅れておりますので、この後の挨拶に移らせていただきます」と簡潔かつ自然に伝えると混乱を防げます。臨機応変な進行が、会全体の安心感につながります。
緊張してうまく話せないときはどうする?
歓迎会の司会や挨拶は注目を集めるため、緊張してしまうことも珍しくありません。その際は、深呼吸をして気持ちを落ち着けたり、意識的にゆっくり話すことで余裕を演出できます。
また、原稿や台本を用意しておけば、言葉に詰まっても目で確認しながら安心して進行できるため効果的です。暗記にこだわらず、要点を押さえたメモを手元に置くだけでも心強い支えになります。さらに、同僚や幹事からの助け舟やフォローを素直に受け入れることも大切です。
緊張を完全になくすのは難しいですが、こうしたセルフケアやサポートを活用することで、自然体で落ち着いた進行が可能になります。
参加者が盛り上がらない時はどうフォローすれば良い?
歓迎会で場が盛り上がらないと感じたら、司会が素早く空気を変える工夫をしましょう。
まずは「○○さん、最近ハマっていることは?」など答えやすい質問を投げかける簡単なアイスブレイクが有効です。状況によっては、急遽ミニゲームやじゃんけん大会など短時間でできる余興を取り入れるのも効果的です。
声かけは明るくテンポよく、「拍手で応援お願いします!」と促すと、会場が一気に和やかになります。小さな配慮が、場の空気をより良い方向へ導きます。
まとめ|歓迎会の司会進行を成功させるには準備がカギ
歓迎会の司会進行は、参加者全員が心地よく楽しめる場をつくる大切な役割です。
事前に進行台本や代替案を用意し、関係者としっかりすり合わせをしておけば、予期せぬトラブルにも落ち着いて対応できます。準備から当日の進行まで一貫して整えることが、成功のカギとなります。
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