【株式会社EXIDEA】
「幸せに働くこと」と「利益を生み出すこと」は両立できる 圧倒的Giver組織が生み出すカルチャーとは

2023.04.04
【株式会社EXIDEA】<br>「幸せに働くこと」と「利益を生み出すこと」は両立できる 圧倒的Giver組織が生み出すカルチャーとは

「お互いを尊敬し、信頼できる家族であれ」を経営理念とし、Webメディアの運営やデジタルマーケティングを展開している株式会社EXIDEA。利益を最優先とする企業が多い中、EXIDEAの一番は常に”人”に在り続け、メンバー全員が幸せに働ける企業を目指してきました。

そんなEXIDEAの考え方や施策には、幸せに働くためのヒントがたくさん詰まっています。

今回は代表取締役社長の小川卓真さんと、創業初期からジョインし、現在は執行役員 Webメディア事業部長を務める瀬田淳平さんに、創業から現在に至るまでのお話や未来への展望などについてたっぷり語っていただきました。

株式会社EXIDEA:https://exidea.co.jp/

EXIDEA設立の原点は“Giverが生きやすい”会社

――始めに、小川さんがEXIDEAを創業しようと思われたきっかけについて伺えますか?

小川:まずひとつは、最先端のWebマーケティング技術を使ってもっと世の中に貢献したいと思ったことです。当時、世界はグローバルでボーダレスになっていくと言われ始めていましたが、日本に目を向けるとまだまだの状態でした。せっかく素晴らしい商品があるんだから、日本の企業が自社のビジネスをもっとドライブさせられるようにしたい、世界を本物のボーダレスにしたいという目標を最初に打ち立てました。

そこから、どういった組織で会社を運営しようかと考えたときに、経営理念として置いたのが「お互いに尊敬し、信頼できる家族であれ」というものでした。

僕は少し変わっていて、普通に生きることを「生きにくい」と感じてしまう場面がこれまでに多くあったんです。どこか信頼で繋がっていない、「自分が上に行きたい」というような、私的な欲求で成り立っている組織が多いことに違和感を覚えたんです。

世の中にはきっと僕と同じようなことで苦しむ人たちがいる。だからそういう人たちが居やすい会社を作ろうと思ったことが、もうひとつの大きなきっかけになりました。

――「Giver・Taker」という言葉がありますが、EXIDEAの社員は全員がGiverだというのは本当ですか?

小川:はい、当社にはGiverしかいません。相手によかれと考えて行動するGiverと、自分によかれと考えて行動するTaker。実際に多いのはTakerですから、Giverはいつも利用されたり、搾取されたりして生きにくい状態になります。

GiverがGiverとして生きやすい会社、ひとつの共同体としてお互いを”内側”とみなせるような、そんな文化感をこの会社に築きたいと思いました。

ですから、そもそもGiverの性質が強い方に入社していただくように心がけていますし、どちらにもなりうるMatcherの方もGiverになっていけるようにコミュニケーションを試みています。

――インターンから7年、現在は執行役員をされている瀬田さんは、EXIDEAのどんなところに共鳴して入社を決めたんでしょうか?

瀬田:当時掲げていた言葉はもちろん、実際に小川に会って話をしたときに、純粋に世界を変えていきたいという本気度が伝わってきたからです。

世の中には想いだけが強くて、それを実現できずに終わってしまうパターンが多くありますが、EXIDEAにはそれを実現していけるだけのノウハウもありました。そして、やはり人ですね。心のきれいな人たちが世界を変えていこうと集まる場に、自分もジョインしてチャレンジしてみたいと思ったんです。

「THE SHARE」は幸せな働き方を体現するためのコアバリュー

――メンバーに想いを伝え続けること、ちゃんと受け取ってもらうことはすごく難しいと思うのですが、そのために意識していることはあるんでしょうか?

小川:伝えるための意識は特にしていなかったかもしれません。ただ、共同体であり家族であるという意識で仕事をすることの幸せ。それを体感してもらう場は積極的に作ろうとしてきました。そして、それを体現するために作ったのが「THE SHARE」というコアバリューです。

――コアバリューを言語化する必要性を感じたのはなぜですか?

小川:なんのために会社をやっているのかという意味に立ち返った時に、まず自分たちの周りにいる人たちが幸せであることがとても重要だと思ったんです。では幸せはどこから来ているのかというと、それは人との繋がりや心の成長と密接に関わっていて、結局は、自分の心が日々どう感じるかというところに行き着きます。その感じる心=器が広くないと幸せも感じにくい。だからその器を広くする=成長するために欠かせないものをわかりやすく言語化しました。

――バリューというと、事業成長するための心得として設定されている企業が多いように思うんですが、それとは対極ですね。

小川:そうですね。そういったバリューはまた別に置いているんですが、どちらが先立つのかと言ったら、やはりみんなの幸せだったり、心の成長なんですよね。後のものはただのバリューであり、コアじゃないんです。

成長に伴い、柔軟にミッションやビジョンを変えていくのは自然なこと

――ミッションやビジョンを度々変更されるそうですが、その理由について教えてください。

小川:ミッションやビジョンがなぜあるのかというと、行き着くところは自分たちがやっているところの明文化なんだと思っています。そしてそれは当然、やっていく中で変わっていくんですよね。

例えば小学校の頃の夢と今の夢とは全然違う。やっていくうちにズレてきて、変わってくる。それに伴い、ミッションも変えていくのは自然なことだと思います。

――ちょうど最近経営チームでミッション、ビジョンを再考されたと伺いましたが、どのように変わったのでしょうか? 

小川:繰り返しになりますが、僕らにとってやはり何より先立つのは、みんなが幸せであるということ。そのために必要なお金、成長、人間関係を得られるような会社に強化したいという想いが背景にありました。

また、当社は事業が連続的に生まれていくコングロマリット経営であり、その各事業と各事業責任者の想いを大事にしております。

そのため、これまで置いていた「いきるの最大化」というパーパスと「EXIDEAは何をやるのか」に関することだけを全社としては大事にし、ミッションやビジョンは、各事業部で明文化していくスタイルを取ろうと思っています。

 

――部門ごととなると、瀬田さんが所属するWebメディア事業部ではどういったミッション、ビジョンになったのでしょうか?

瀬田:ちょうど先日、部門で合宿をしたのですが、ミッション・ビジョンという置き方をしたわけではありませんが、日々自分たちを最も表現するワードとして「最高の1ページをつくる」という言葉にまとまりました。

また、Webメディア事業部自体も、複数のメディアが存在するコングロマリットです。各メディアが新しいイノベーションを生み出すことを大事しているので、当初全社で置く可能性もあった「ゲームチェンジャー」というワードは、部門として大事にしていきます。

その中で、ひとりひとりがそのゲームチェンジャーになれるよう、今日入ってきた人間であってもそのカルチャーに沿って行動できるような定義に改めて明文化しました。

僕らはインターネットの力で世界を繋ごうとしています。その力を使って、例えばお茶が好きな人たちに適切な情報を届けられるようなイノベーションを起こしたいと願っているメンバーがいれば、それを後押ししたい。一人ひとりにとってのゲームチェンジを起こせるように、会社・部門が存在していたいという想いも込められています。

――ブラッシュアップした指針をメンバーに認知してもらい、体現してもらうことが理想だと思いますが、同時にとても難しい側面があるのでは?

小川:仰る通りで、言葉だけを伝えても、やはり日々の仕事にその内容を落とし込むことができなければ、ミッションもビジョンもすごく遠いものになってしまいます。

だからもっと深く、腹落ちするというレベルにまで行きたくて、今回は現場の業務としっかり結びつけられるものにしたんです。

――今回のブラッシュアップをした後で、部下とのコミュニケーションにおいて何か変化はありましたか?

瀬田:先ほどお伝えした明文化の中に「ゲームチェンジャーランク」という事業の段階を設けたのですが、それによって、現場でやっていることがうまく紐づけることが出来ました。その結果、同じ「ゲームチェンジャー」という言葉でフィードバックできるようになったことが大きな変化ですね。

目下、各メンバーが目指さなければいけないレベルもわかりやすくなりましたし、共同体として成し得たいことと自分がやっていることのレベルが一貫したことが大きな違いだと思います。これまで言語化できていなかったモヤモヤがたくさんあったのですが、それが一気にクリアになりました。

お互いが尊敬でき、信頼できるものこそが本当のカルチャー

――10周年を機に、こんなふうに組織を改革したいというビジョンはありますか?

小川:今年はスケーラビリティの土台を作ることをテーマにしていました。というのも、僕らは50人の壁みたいなものに当たっていたんです。

ゴリラの群れでも50を超えられない。霊長類だと、お互いに尊敬し信頼し合える集団はおそらく50が限度だというような研究があって。

でも新しい事業を生み出して、もっと面白くしていくためには、その壁を超えていかなければなりません。

資本主義では人を道具として、そのリソースをどう使って事業を拡大していくかという前提で話が進みます。時にそれがカルチャーと呼ばれたりもしますが、僕は、お互いが尊敬でき信頼できるものこそが本当の意味でのカルチャーだと思っているので、今年作った土台があれば、拡大とカルチャーを両立できる稀有な会社になると考えています。

瀬田:部門としては、人が増えても同じゲームチェンジャーとして、共同体感覚を持って動いていけるような態勢を作っていきたいですね。今年1年でその土台は整ったなという実感はあります。

“ゲームチェンジャー人”の匂いが、入って間もない人からも感じられるような状態で、かつ言葉だけではなく、実としてもちゃんと利益が上がっているような。そんな集団が来年できればいいなと思っています。

――幸せに働くことの重要さを感じながらも、目の前の利益を優先してそこに議論を割く決断ができない企業が多くあると思います。そこを打破するためにはどうしたらいいのか、最後にメッセージをお願いできますか?

小川:実は僕も何度か諦めかけたんです。合理化経営なども試してみたんですが結果は芳しくありませんでした。働く人の「心」を中心に置かないと、逆に収益が下がってしまうということが起きたんです。売り上げも落ちるし、みんなも辛そうだし、自社のことながら「こんな会社、世の中からなくなってしまえ!」と思いました(笑)。それで元に戻したら、収益がまた伸び始めたんです。

幸せに働くことと利益を優先することは、決して対立した概念ではありません。みんな、どちらかしか選択できないと思い込んでいる節があるけれど、実はちゃんと両立できる。僕らがそれを証明しています。

きっと、かつての僕と同じように悩んでいる経営者の方もたくさんいると思います。ただ、みんなが幸せになる選択肢をどうか諦めないでほしいと思います。

――本日はありがとうございました。

 

株式会社EXIDEA

代表取締役社長 CEO / 小川 卓真(おがわ たくま)さん

2006年、25歳でSEOツールの開発企業を設立して以来、SEOを軸にデジタルマーケティングに従事。
2013年に、Webメディア、Webサービスをグローバルに展開するイノベーション企業であるEXIDEAを改めて創業。

デジタルマーケティングの力があれば、優れたインベンションは世界中に届き、イノベーションに変えていけるという信念の下、EXIDEAを経営する。現在は、その世界を実現するためにコンテンツマーケティングツール「EmmaTools」に注力。

EXIDEA-社長ブログはこちら

 

執行役員 Webメディア事業部長 / 瀬田 淳平(せた じゅんぺい)さん

2017年立教大学観光学部卒業。アメリカ留学から帰国後、大学3年のときにインターンでEXIDEAへ入社。
1年4か月のインターン期間中に担当メディアの売上を約20倍に伸ばす。

2017年4月に新卒でEXIDEAに入社。新卒1年目は、SEOだけでなくWeb広告運用も行い、粗利約2億/年 を達成し、メディアグロースハッカーの基礎をつくる。

また、マネージャーとしてリンクアンドモチベーション社主催のモチベーションチームアワード2018を受賞。

2年目以降は、新規事業の立ち上げを行い、全てのマーケティング業務を担当し、サービスのグロースハックを経験。(クライアント売上10億以上)。2019年5月執行役員に最年少で就任。

Cultive

Cultiveは幸せに働ける良質な企業文化を醸成することで、企業成長をサポートするために生まれたサービスです。経営者の想いを表した理念策定、理念を込めたグッズ制作、表彰イベントの設計などを行い、企業文化の醸成をサポートしています。

 

この記事を書いた人

小名木 直子
小名木 直子

Producer

オリジナルウェディングのプロデューサーとして多くのイベント企画に携わる。小人数〜200人規模のイベントを得意とする。職場の中でどれだけ心が動く瞬間があるかで人生の幸福度が変わることを実感し、多くの人にCultiveのサービスが届くようWEBサイトの監修も担う。

  • プロジェクトマネジメント
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